NBAサンズ渡邊雄太選手:クリスマスゲームへの意気込み語る 全米注目マーベリックス戦、WOWOW無料放送へ

インタビューに答えた渡邊雄太=WOWOW提供
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インタビューに答えた渡邊雄太=WOWOW提供

 米プロバスケットボールリーグ「NBA」は12月26日(日本時間)、渡邊雄太選手が所属するフェニックス・サンズとダラス・マーベリックスの試合(クリスマスゲーム)を開催。WOWOWライブで無料放送する。WOWOWは12月中旬、マーベリックス戦で活躍が期待される渡邊選手に独占インタビュー。今シーズンにかける意気込みを聞いた。

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 ーー開幕から約1カ月半。ご自身のプレーを振り返っていかがでしょう。

 今までは自分が「無名の存在」でチームに入って、その中で徐々に結果を出してきました。(その積み重ねがあって)今季は初めて期待されて始まるシーズンだったので、その期待値に答えられていない、というのが正直なところです。昨年に比べてシュートが入っていないですけど、数字がそこまで悪いかと言われれば、そんなこともないです。単純に、期待値と、自分が今やれているバスケットにギャップがある分、今のところは良いシーズンを送れているとは言えないです。

 ーーサンズは現在12勝10敗(インタビュー時点)ですが、チームの状態はいかがでしょうか。

 シーズン開始からけが人が何人か出ていて、なかなかフルメンバーで試合ができることがない中で、ローテーションなどもいろいろ変わりながらやったりしていますが、チームとして、もっとできる、というのは全員感じていると思います。けが人がいる中でもやれている、という手応えはあるので、これからけが人も徐々に戻ってきて、強いサンズを見せていけると思っています。けが人がいるときに負けて良いわけではないですし、それを言い訳にはできないので、どういう状況であっても勝てるチームになっていかないといけないと思います。

 ーー「スリー&D」という役割が求められていると思います。

 1対1の状態から高いレベルで点を取れる選手が、サンズには、トップに3人(ケビン・デュラント選手、デビン・ブッカー選手、ブラッドリー・ビール選手)います。エリック(・ゴードン選手)だったり、グレイソン(・アレン選手)もそういう役割ができる中で、僕はとにかく味方のためにスペースを空けて、自分のところにボールが来たら、とにかく迷わず(スリーポイントシュートを)打つというのが自分の仕事になってくると思います。望んでいるシュート成功率には到達できていないので、後はその確率を上げていくだけだと思っています。

 ーーシュートを打つ際に一番頭に入れていることは。

 何かを考えると、確率っていうのはすごく落ちてきます。例えばシュートがなかなか決まらない時というのは、頭でいろんなことを考えていて、それがシュートタッチに影響していると思うので、シュートを打つ時はなるべく何も考えないようにしています。

 ーーディフェンスについてはいかがですか。

 ディフェンスで一番大事なのは、とにかくエナジーを出してやることです。NBAの世界だと、オフェンスの技術がすごいので、どれだけ良いディフェンスをしても決められる時は決められてしまいます。それは仕方ないとして、本来自分が行かなくても良いところまでローテーションしたりだとか、長時間出場する選手が多く、その選手たちの足に負担はかけられないので、自分がエクストラで動くことなどを意識しています。

 ーー客観的に見て、八村塁選手はどんなプレーヤーですか。

 得点能力が高い選手で体も強いですし、NBAの中でも恵まれている体格だと思います。20得点30得点を平気で取る力のある選手ですし、チームの状況などもあると思いますが、今はいろんな役回りを求められているのではないか、彼自身もいろいろ試行錯誤しながらやっている部分もあるんじゃないか、と思います。得点能力は、NBAの中でも上位クラスじゃないかなと思っています。

 ーーサンズの試合ではここを見てほしいというアピールポイントはありますか。

 やっぱり「ビッグ3」の圧倒的な得点力というのは、誰が見ても面白いんじゃないかな。それ以外の選手は自分の役割に完全に徹する、黒子になれる選手をサンズは集めています。僕もその中の1人ですし、他のメンバーを見ても、ディフェンスを頑張る選手だったり、リバウンドを頑張る選手だったり、スクリーンをしっかりかける選手だったり、スペシャリストのような選手がそろっています。「ビッグ3」をメインで楽しみながら、他の選手たちがその3人を輝かせるため、どのようにプレーしているのか見るのも楽しいのではないでしょうか。

 ーー今季、サンズ加入が決まったときの感想やエピソードは。

 昨シーズンは自分としても、それなりに納得できたシーズンだったというか、今までのシーズンと比べて、自分の中で大きく飛躍できたシーズンだったと思っていました。複数のチームからオファーをいただいた中で、決め手となったのは、ケビン・デュラント選手の存在が大きいです。昨年から一緒にプレーしていましたし、彼が僕に直接連絡をくれましたし、また一緒にやりたいと言ってくれたり。他のチームからのオファーも非常にありがたかったですが、サンズとしても新しいコーチを招き入れ、新しいカルチャーを作っていきたいという話だったので、その一員になれればと思い、サンズを選びました。

 ーーWOWOWで生中継する全米注目の「クリスマスゲーム」の楽しみ方を教えてください。

 米国では、クリスマスは1番大きな祝日と言ってもおかしくないくらい、家族で集まったり、家でゆっくり過ごします。クリスマスゲームは限られている(今シーズンは5試合)ので、試合のないチームは基本的にオフになります。僕は(NBAでプレーしてからの)5年間、クリスマスゲームは1度も縁がなかったので、今シーズン初めてクリスマスゲームができるということで、すごく光栄なことですし、なかなか経験できることではないです。今までは見る立場でしたけれども、今年は選手としてしっかり楽しみたいです。

 ーーNBAの歴代ベスト5を教えてください。

 僕が(NBAを)見始めた頃からになりますが、コービー・ブライアント、ケビン・デュラント、レブロン・ジェームズ、シャキール・オニール。マイケル・ジョーダンは僕が見始める前だったので、もう「レジェンド枠」です。当然、候補に上がってくるのですが、あえて外させてもらいます。ダーク・ノビツキーが大好きだったので、5人目はノビツキーにしたいと思います。

 ーーシーズン中のオンオフの切り替えはどうしていますか?

 家に帰ったらある程度スイッチは切れているのかなと思っています。基本的にシーズン中は試合会場と家の行き来しかしないので、家でおいしいご飯を食べたり、たまにゲームしたり。そういうことをしている時はスイッチオフなので、家に帰ったら勝手にオフになっている感じですね。

 ーーところで、同い年の大谷翔平選手がドジャースに移籍したニュースはご覧になりましたか?

 あのような長年の契約はNBAにはないので、野球の場合はすごい選手だと10年契約とかしたりするのを見て、バスケとは違うなと思って見ていました。

 *……WOWOWは12月26日午後0時半から、マーベリックスとサンズの試合をWOWOWライブで無料放送、WOWOWオンデマンドで配信するほか、八村塁選手のレイカーズとセルティックスの試合も同日午前7時から、WOWOWライブとWOWOWオンデマンドで放送・配信する。また「渡邊雄太への99の質問」やフルサイズ版のインタビューを、WOWOWオンデマンドで無料配信している。

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