ヤマトよ永遠に REBEL3199:「宇宙戦艦ヤマト」最新作の総監督は福井晴敏 全7章で第1章「黒の侵略」7月19日上映

「ヤマトよ永遠に REBEL3199」のティザービジュアル(c)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
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「ヤマトよ永遠に REBEL3199」のティザービジュアル(c)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会

 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のリメークシリーズの最新作「ヤマトよ永遠に REBEL3199」で、作家の福井晴敏さんが総監督を務め、シリーズ構成、脚本も担当することが1月3日、分かった。福井さんは、リメークシリーズの「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」でシリーズ構成、脚本を担当しており、最新作では総監督も務めることになった。ヤマトナオミチさんが監督を務める。全7章で、第1章「黒の侵略」が7月19日から上映される。

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 新作は、1980年に公開された劇場版第3作「ヤマトよ永遠に」を原作に新解釈を加え、再構成する。「ヤマトよ永遠に」のビジュアルをオマージュしたティザービジュアルも公開された。麻宮騎亜さんが描き下ろしたビジュアルで、「五十年目の“抵抗(REBEL)”」というキャッチコピーが添えられ、福井さんの言葉も記されている。古代進らが登場する特報もYouTubeで公開された。

 新作では西暦2207年、ガミラス本星とイスカンダル星が消滅した事件から2年たち、太陽系に謎の巨大物体<グランドリバース>が出現する。地球防衛軍の善戦むなしく、幾重もの防衛網をやすやすと突破した<グランドリバース>は悠然と地球の新首都に降下。瞬く間に首都は制圧される中、旧ヤマト艦隊クルーに極秘指令が下る。

 製作総指揮・著作総監修の西崎彰司さんは「『ヤマト2199』から12年の歳月が流れました。今日までの長い航海にお付き合いいただき、スタッフ一同心より感謝申し上げます。本作『ヤマトよ永遠に REBEL3199』は、総監督、シリーズ構成を務める福井晴敏が5年前から構想を練ってきた物語です。奇しくも、いま地球で起きている事象、暴力がもたらす悲劇、混乱を予見していたかのような作品となりました。ヤマトと地球の人々は、巨大な“敵”に蹂躙(じゅうりん)され翻弄(ほんろう)されながらも、懸命に立ち向かっていきます。生きよう。生きなくてはいけない、と。私も皆さんもいろんな事情を抱えて生きています。その私たちの映し鏡、宇宙戦艦ヤマトの新たな航海を見届けてください」とコメント。

 福井さんは「ヤマトは抵抗の物語です。一方的に境界を侵し、服従を強いる他者への抵抗。人を、社会を無惨に蝕(むしば)む、理不尽な天災への抵抗。それらと向き合い、戦ううちに、いつしか自由も人間性も犠牲にし、なにを守ろうとしていたのかも分からなくなってしまう。優しさと表裏一体の、人の愚かさに対する抵抗--。最初の船出から半世紀を経て、その抵抗の物語は、我々の明日を左右する現実になりつつあります。そんな時代に語られる、五十年目の宇宙戦艦ヤマト--スタッフ一同、魂を削って紡ぎあげています。ご期待ください」と話している。

 ヤマトナオミチ監督は「亡き父と一緒に幼い頃に見た『永遠に』、に自分がこう言う形で携わる運命に心震えております。自分にとっても核になる作品であり心の軸にある作品です。歴代監督の名を汚さないよう精魂込めて務めさせていただきます。皆様何とぞよろしくお願いします」とコメントを寄せている。

 音楽を担当する宮川彬良さんは「『ヤマトよ永遠に』(1980年)が制作された80年代は、父・宮川泰が羽田健太郎さんと共に仕事をし始めた時期でもあります。この楽曲は羽田さんでないと弾けないだろうな……!と思うような曲も生まれてきました。今回、そのようなたくさんの方々の知恵や技が折り重なったモノを再現しようとしているからこそ、あえて次の世代の人と共にもがきたいと考えるようになりました。そこで『REBEL3199』では、数年前から注目していたピアニストであり作曲家の兼松衆さんにご参加いただきました。僕の引き出しでは思いつかないような音を創造していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。オリジナル楽曲の再現性はより高く、重いところはさらに重く、シャープに仕上がっています。もはや見た目だけでなく、先達たちの精神をも再現するフェーズに突入しています。ぜひ、楽しみにしていただければ幸いです」と話している。

 「宇宙戦艦ヤマト」は1974年にテレビアニメ第1作が放送され、「宇宙戦艦ヤマト2」「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」なども制作されてきた。第1作をリメークした「宇宙戦艦ヤマト2199」が2012~14年、「2199」の続編「2202」が2017~19年に劇場上映、テレビ放送された。全2章の「2205」が2021、22年に劇場上映された。

 ◇スタッフ(敬称略)

 原作:西崎義展▽製作総指揮・著作総監修:西崎彰司▽総監督:福井晴敏▽監督:ヤマトナオミチ▽シリーズ構成・脚本:福井晴敏▽脚本:岡秀樹▽キャラクターデザイン:結城信輝▽メカニカルデザイン:玉盛順一朗、石津泰志、明貴美加▽CGプロデューサー:後藤浩幸▽CGディレクター:上地正祐▽音楽:宮川彬良、兼松衆、宮川泰▽音響監督:吉田知弘▽アニメーション制作:studio MOTHER▽アニメーション制作協力:サテライト▽配給:松竹ODS事業室

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