俳優の趣里さんがヒロインを務める2023年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ブギウギ」(月~土曜午前8時ほか)。第121回(3月22日放送)では、ヒロイン・福来スズ子(趣里さん)が「ヘイヘイブギー」を歌い、貫禄のあるパフォーマンスを披露した。この場面での、スズ子を見つめる羽鳥善一(草なぎ剛さん)の複雑な表情に、視聴者が注目。羽鳥役の草なぎさんの演技や、このシーンの意図について、制作統括の福岡利武さんが語った。
ウナギノボリ
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第121回では、昭和31(1956)年の大みそかに「第7回オールスター男女歌合戦」が生放送され、水城アユミ(吉柳咲良さん)は「ラッパと娘」、大トリを務めたスズ子は「ヘイヘイブギー」を披露した。スズ子は、ベテランならではの余裕のあるパフォーマンスでアユミと観客を圧倒。テレビの前で見守っていた羽鳥は、そんなスズ子の姿を見て、なんとも言えない複雑な表情を浮かべていた。
この場面での草なぎさんの表情について、福岡さんは「最終週となる26週で、この時の善一の思いがどういうものだったのかを明かす場面があります。この表情が最終週につながっていきます」と予告する。
「台本には、歌合戦が始まる前は『どこか泰然自若とした雰囲気で見ている』、『ヘイヘイブギー』のステージを見ている場面は『はしゃぐでもなくほほ笑みを浮かべて目を閉じて聞いている』など、意味深なト書きが記されていました。いろいろ思うところがある善一の心情を、草なぎさんがうまくくみ取って演じてくださいました」
福岡さんは、終盤に向けて草なぎさんの演技がさらに進化していることを実感しているといい、「表情がすごく良くて、本当に善一にしか見えないんです。25、26週と“鋭さ”を増してきました」と明かす。
第119回(3月20日放送)では、スズ子がアユミから「ラッパと娘」を歌わせてほしいと頼まれ、作曲した羽鳥に相談するシーンが描かれた。この場面で、羽鳥がスズ子に『そんなに軽く言わないでほしいなあ』と言い放つシーンがあったが、福岡さんは「ドキッとしましたし、善一が新しくなったように感じた」と振り返る。
「最終週を目前にしたこのタイミングで、善一がキレキレになっていくのが素晴らしいです。緊張感があって、とても良かったなと思いました」と草なぎさんの演技をたたえる。
スズ子の恩師として、数々の名曲を生み出してきた羽鳥。さらに高みに登ったスズ子の圧巻のパフォーマンスを目の当たりにし、羽鳥は一体、何を思ったのだろうか。物語は最終週を残すのみとなり、今後の展開に最後まで目が離せない。
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