ブギウギ:「新しい局面に入ってきた」 スズ子、貫禄の「ヘイヘイブギー」フル歌唱シーンの舞台裏 現場も大盛り上がり

NHK連続テレビ小説「ブギウギ」第121回の一場面(C)NHK
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NHK連続テレビ小説「ブギウギ」第121回の一場面(C)NHK

 俳優の趣里さんがヒロインを務める2023年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ブギウギ」(月~土曜午前8時ほか)。第121回(3月22日放送)では、ヒロイン・福来スズ子(趣里さん)が大みそかの「第7回オールスター男女歌合戦」で「ヘイヘイブギー」を歌い、ベテラン歌手ならではの貫禄あるパフォーマンスを披露した。この場面での趣里さんの様子や、撮影の裏側について、制作統括の福岡利武さんが語った。

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 ◇第100回で完成もステージシーンなし 「すごく新鮮味が感じられた」

 「ヘイヘイブギー」について、福岡さんは「楽しくなるハッピーな歌なので、僕は『ヘイヘイブギー』が大好きですし、スタッフにもこの曲を好きな人が多いんです」と笑顔を見せる。

 同曲は、第100回(2月22日放送)で羽鳥が新曲として完成させていたが、これまでステージシーンはなく、第101回(2月23日放送)でスズ子が寝室で眠る娘、愛子(小野美音ちゃん)に向けて子守歌のように歌いかける場面のみで登場した。

 その理由について、福岡さんは「(オールスター男女歌合戦の)このタイミングで歌をフルで披露したくて、第21週(2月19~23日放送)では、ちょっと枕元で歌うくらいにしたんです。それもあって、今回のステージはすごく新鮮味が感じられて良かったです」と語る。

 「スズ子のパフォーマンスが本当に素晴らしくて、ベテラン感を感じさせつつも、お客さんの心は若い頃以上につかむという。バックにOSK日本歌劇団の団員の方も入られていて、現場で見ていてもとても楽しいステージでした」

 同曲を劇中のどこで登場させるかについては熟考したといい、「脚本の足立紳さんが、大和礼子(蒼井優さん)の娘を登場させたいという強い思いを持たれていました。その大和の娘である水城アユミ(吉柳咲良さん)と共演する歌合戦で、スズ子が何を歌うのかを考えた時に、ドラマの中での新鮮さもほしいですし、時代を超えて今聞いても新しく思える楽曲ということで『ヘイヘイブギー』を登場させることにしたんです」と説明した。

 ◇スズ子の歌が「見ている人を楽しく」

 このシーンの撮影に臨んだ趣里さんの様子については、「大トリということもあって、おのずと気合が入っていました」と振り返る。

 「実はこのステージでは、趣里さんはそんなに大きく踊っていないんですよ。踊りで魅了してお客さんを食いつかせるのではなく、歌声と『ヘイヘイ!』というコールアンドレスポンスをうまく作って、楽しい舞台に仕上げていった形です」

 その一方で、「ステージの見せ方が新しい局面に入ってきたということで、趣里さんはすごく緊張していましたし、とても集中していました」と明かす。

 「自分も含めて、現場にいたスタッフは、みんな素直に『ヘイヘイ!』と音に乗って、かなり盛り上がっていました。趣里さんもステージシーンを何回も撮影してきていますので、そんなに大きく踊っているわけではないのに、自信も相まって貫禄のあるステージになりました。スズ子の魅力ある歌が見ている人を楽しくするというシーンを見事に成立させていて、すごく良かったです」

 物語は最終週を残すのみとなり、さらにパワーアップしたステージを披露したスズ子。歌手として、母として、たくましく生きるスズ子を、最後まで見守りたい。

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