高橋文哉と西野七瀬:W主演で馳星周の直木賞受賞作「少年と犬」を映画化 「ラーゲリより愛を込めて」のスタッフが再集結(コメント全文)

映画「少年と犬」でダブル主演を務める高橋文哉さん(左)と西野七瀬さん(C)2025映画「少年と犬」製作委員会
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映画「少年と犬」でダブル主演を務める高橋文哉さん(左)と西野七瀬さん(C)2025映画「少年と犬」製作委員会

 俳優の高橋文哉さんと「乃木坂46」の元メンバーで俳優の西野七瀬さんが、作家の馳星周さんの小説「少年と犬」の映画化(2025年春公開)でダブル主演を務めることが7月15日、明らかになった。

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 飼い主を亡くし岩手県釜石市からさまよってきた1匹の犬“多聞”が、南の方角を目指して日本を縦断する旅路で出会った、傷つき、悩み、惑う人々との心の交流を描く。高橋さんは“多聞”と共に旅をする青年・和正を、西野さんはある秘密を抱えながらデートクラブで働いており、多聞と出会ったことで本当の自分を取り戻していく女性、美羽を演じる。

 原作は、馳さんがが2020年に発表し、第163回直木賞を受賞した45万部を突破した同名小説(文春文庫)。さまざまな背景を抱えた人々と犬の多聞の触れ合いを描いた六つのエピソードにつづった短編連作小説で、映画化にあたっては原作の複数のエピソードにオリジナル要素を加えた。

 瀬々敬久監督がメガホンをとり、平野隆さんが企画・プロデュース、林民夫さんが脚本を手がけ、2022年公開の「ラーゲリより愛を込めて」や2020年の「糸」を手がけた3人が再集結した。2024年3月にクランクインし、5月にアップ、公開は2025年春を予定している。

 主演の高橋さん、西野さんらのコメントは以下の通り。

 ◇高橋文哉さん(中垣和正役)のコメント

 この作品のお話をいただけたことを本当にうれしく思いました。
 僕自身生まれた時から実家に犬がいて、犬と共に生きてきたといっても過言ではないほど犬が大好きで、人生を一緒に過ごしてきた犬と映画を撮影できることを本当にうれしく思いました。
 多聞役のさくらと撮影前にコミュニケーションを取って撮影に挑んだのですが、わんちゃんにしか出せない生のお芝居、そこに中垣和正としてリアルに向き合う楽しさを感じることができました。
 瀬々組には初参加でしたが、瀬々監督のこだわりを持って繊細に描く人間模様にほれぼれしながら、ドキドキとワクワクを持ってお芝居することができました。
 西野七瀬さんとは初共演でしたが、お芝居にすごく真っすぐな方で美羽と和正として共に向き合えたことを光栄に思います。
 多聞と出会い自分を見つめ直し自分の正義と向き合い、人生を模索する2人と1匹の織りなすつかみきれない空気を楽しみに公開までお待ちいただけたらうれしく思います!!

 ◇西野七瀬さん(須貝美羽役)のコメント

 今まで経験したことがない感情になる場面が多く、想像しながら考え抜いたものを体現していくことに、日々楽しんで向き合っていました。
 瀬々敬久監督や高橋文哉さん、スタッフの皆さんと意見を交わしてパターンを試しながら撮影することもできました。ぜひ楽しみに待っていていただけたらと思います。

 ◇瀬々敬久監督のコメント

 犬の名前は多聞です。仏法の守護神の一つ、多聞天から来ています。馳星周さんが描いたこの不思議な物語を、「こんな悲しい話があります」とお坊さんが語る法話や、辻々で流浪の民が語った説教節のように、生きることの悲惨と喜びを伝える映画にできないか、そう思い挑みました。主演の高橋文哉さんと西野七瀬さんが、そのしなやかな感受性で物語を全身で受け止め、今を生きる私たちの映画にしてくれました。

 ◇馳星周さん(原作)のコメント

 多聞は多くを聞くと書く。
 犬は人の言葉に耳を傾け、寄り添ってくれるのだ。
 犬に語りかけることで心を救われた者がどれほどいることだろう。
 犬は無条件の愛の手本として、神様が人間に遣わしてくれた生き物だと心から信じている。
 この映画を通じて多くの人がそのことに共感してくれることを切に願う。

 ◇平野隆さん(企画・プロデュース)のコメント

 「ラーゲリより愛を込めて」のスタッフを再結集して、前作と同様、観客の皆さまの魂に訴える作品を作りたいと思っていました。
 高橋文哉さん、西野七瀬さんにお願いしたのは2人が“愛(いと)おしさ〝を多くの人々の印象に残せる役者さんだと思ったからです。
 そしてこの映画にはもう一つの愛おしいものがあります。
 現在編集中ですが、スクリーンの上にお二人と多聞という名の犬が映る時、私は思わずスクリーンを抱きしめたくなります。
 何故タイトルが「少年と犬」なのか? それがこの原作の魅力であり、この映画の魅力であると思います。

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