おむすび:“翔也”佐野勇斗 野球を猛練習し「120キロ近くまで投げられるように」 ヒロイン・橋本環奈の「裏でしっかり努力をしているところを尊敬」

連続テレビ小説「おむすび」で四ツ木翔也を演じる佐野勇斗さん(C)NHK
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連続テレビ小説「おむすび」で四ツ木翔也を演じる佐野勇斗さん(C)NHK

 俳優の橋本環奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、高校球児の四ツ木翔也を演じている佐野勇斗さん。朝ドラ初出演となる佐野さんが、出演が決まった時の思いや、今後の見どころなどについて語った。

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 ◇朝ドラ初出演に喜び「祖父母孝行できたら」

 「おむすび」は、NHK連続テレビ小説の第111作。元号が「平成」に変わった日に生まれたヒロイン・米田結が、福岡でギャルと交流したあと、あるきっかけから関西で管理栄養士を目指す……という“平成青春グラフィティー”。NHKのドラマ「正直不動産」などで知られる脚本家・根本ノンジさんのオリジナル作品となる。

 俳優としての活動と並行して5人組グループ「M!LK」でも活躍する佐野さんは、「インタビューを受ける際に『将来の夢は何ですか』とよく聞かれるので、グループとしての夢はドームツアー、僕個人としての夢は朝ドラに出たいとずっと答えていました」と明かす。

 「祖父母がずっと朝ドラを見ていて、僕も遊びに行った時に一緒に見たりしていました。その時に『これに出て欲しいな』と言われていたのをずっと覚えていたので、祖父母孝行できたらと。仕事を通して家族や身近な人を喜ばせたいという気持ちが大きいですね。なので今回出演が決まって、家族もとても喜んでくれました」

 ◇翔也とは「共通点が多い」

 佐野さん演じる翔也は、栃木県から福岡西高校に野球留学中の高校球児。四ツ木という姓と眼鏡姿から「福西のヨン様」と呼ばれている。糸島に練習場があり、結(橋本さん)とときどき出くわす……という役どころ。

 そんな翔也について、佐野さんは「翔也は本当に純真でド直球の愛すべきキャラクターで、応援したくなります」と話す。

 「翔也と僕は共通点が多いんです。翔也はノートに目標を書いて、その実現に向かって努力していますが、僕も日記に夢や目標を書くことを何年も続けています。『朝ドラに出たい』という目標も日記に書いていました。ほかにも、ウソをつけなくて周りに『アホやん』なんて言われたり、涙もろかったりするところも自分と似ているなと思います。純粋すぎてちょっと抜けているのが翔也の可愛いところなので、力まずに自然体で演じることを意識しています」

 愛知県出身の佐野さんだが、本作では栃木県出身の翔也を自然に演じている。

 「栃木ことばについては、最初は難しいだろうと思っていたんです。ところがやってみたら、すごく得意で! 先生にも『栃木出身だと思うくらい話せている』と言ってもらいました。さすがに、とっさに栃木ことばでアドリブを言うのは難しいですが(笑)」

 翔也を演じる上で、野球の練習にも打ち込んでいたようだ。佐野さんは「小学校の時にソフトボール部に入っていて、父親も野球が好きで、ドームにもよく観戦に行っていました。なので、お話しをいただいた時は、正直できると思っていたんです」と明かす。

 「ところがソフトボールは下手投げなので、いざ上から投球する練習をはじめたら、結構難しくて。翔也は140キロを投げるピッチャーなので、できるだけ速い球を投げるために、たくさん練習をしました。先生に教えてもらうだけでなく、他の仕事の合間にキャッチボールをしたりして、最終的に120キロ近くまで投げられるようになっています」

 ◇翔也が結への恋心を自覚したのはいつ?

 放送中の第7週では、結と翔也の距離が急接近。佐野さんは「翔也にとって結は、ずっと『なんだか気になるし、気付けば考えてしまう存在』でした。結と翔也は何度も出くわしますし、その度に翔也は結のことをとても気にしているんですが、翔也はかなり初心(うぶ)なのでそれが恋だとは気づいていないんです。最終的に翔也がしっかり恋に落ちたのは、結が手をけがしながらも毎日弁当を作ってくれた時だと思います」と説明する。

 「結は“与える人間”なんです。初めて2人が出会ったシーンも、結は泣いている子どものために帽子を拾おうと海に飛び込んでいます。人のために行動することができる。僕自身も、エンターテイナーとして誰かに感動やエネルギーを与える人間になりたいと思っているので、 結のそういうところがすてきだと思います。結はそれを呪いだと言いますが、翔也は“米田家の呪い”にほれたんだと思います」

 結役の橋本さんとの共演は、本作で2回目。佐野さんは「本人も気付いていないかもしれませんが、“環奈”から“結”に切り替わる瞬間があって、その時にこちらもスイッチを入れてもらえるというか、引っ張ってもらえる感覚があります。ヒロインだから連日撮影する量も多いのですが、せりふもしっかり準備しているし、周りに気遣いもして現場の空気を作ってくれます。本人からしたら当たり前のことなのかもしれませんが、裏でしっかり努力をしているところを尊敬しています」とたたえた。

 最後に、視聴者に向けて「僕自身が人間関係などを大事にしたいと思っているので、“結”の名前の通り“つながり”を大切にする物語なのがすてきだと思っています。物語が分かりやすく、元気で明るい登場人物が多いので、朝から楽しんでいただけると思います。今週放送される、翔也が夢について話すあるせりふがとても良いんです。演じている僕自身も翔也に励まされました。翔也の夢に向かってまっすぐな姿を見て、『自分も頑張ろう』と思っていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。

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