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#1 未知との日常 脚本バカリズム
1月12日(日)放送分
吉高由里子さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマは、最終回「物語の先に」の放送を残すのみとなったが、個性豊かなキャストによる名演、名場面が、この1年間で数多く生まれたことは間違いないだろう。ここでは、複雑な人間関係や政争に巻き込まれながら、愛情深かった一条天皇と、役を演じた塩野瑛久さんの足跡(活躍)をたどりたいと思う。
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一条天皇は、藤原道長のおいで、幼くして即位。入内した道隆の長女・定子を可愛がるが、後に道長の長女・彰子も入内し、世継ぎを巡る政争に巻き込まれる。また、文学が好きで、まひろ(紫式部)の源氏物語に強い興味を抱く……という役どころだった。塩野さんは、天皇としての重責と個人としての感情の葛藤を巧みに表現し、「すごく人間味があって、人間くさい」一条天皇として、視聴者に強い印象を与えた。
定子を寵愛するあまり、政を疎かにすることもあった一条天皇だが、それも彼の愛情深い人間性ゆえ。定子亡きあと、彰子のことを受け入れてからも、その部分がブレることはなかった。
笛の名手としても知られた一条天皇。劇中で、龍笛を披露する姿が描かれたが、実際に塩野さんが吹いた生の音が使われているシーンも。
役作りの過程で、演奏を身に付けた塩野さんは、龍笛を「心をはっきりと映す楽器」と位置付け、「緊張とか、『こうすれば』とか、何かを意識すればするほど音が出なくなっていく」ため、何かと緊張が伴う撮影本番とは「相性は悪い」と認めつつ、「『本番』と言われて、音がなかなか出ないってこともなくはなかったですし、でも、その中でいかに落ち着いて、思いを音にして届けるか。先生もおっしゃっていたのですが、『うまい下手ではない』と。その先生からは、一条天皇だって龍笛のプロではなく、あくまで趣味の延長として吹いていたという意味で、(塩野さんが)『説得力ある演奏をしている』と言っていただけて。そこで自信もついて、徐々に徐々に上達していったって感じです」と語っている。
塩野さんは、一条天皇の最期が描かれた40回「君を置きて」まで出演。同回では、以前から体調がすぐれなかった一条天皇は、中宮・彰子の前では気丈に振る舞うも、占いによる不吉な予兆を耳にし、ショックを受ける。
定子との間に生まれた敦康親王が東宮になることを願うも、それもかなわず、居貞親王(のちの三条天皇)に譲位することを伝えた後、彰子の前で辞世の歌を詠んだ翌日に崩御。
塩野さんは「同じ役を長い期間かけて演じられる作品というのはそう多いものではありません。その中でも天皇という立場に身を置く人物の半生を生きられたことは、僕の俳優人生においても深く心に刻まれたものとなりました」とコメントしている。
また塩野さんは「帝という立場にあるにも関わらず、政をはじめ思い通りにならないことばかり」だった一条天皇として、「苦悩する時間の方が長かった」と感じたようだが、苦悩する姿さえも美しい一条天皇は、塩野さんの好演あってのもの。いわゆる戦隊ヒーローの一人を演じた特撮ドラマ「獣電戦隊(じゅうでんせんたい)キョウリュウジャー」(2013~14年)からちょうど10年。「光る君へ」で一気にブレークした塩野さんの今後にも大いに期待したい。
「光る君へ」最終回「物語の先に」は、12月15日に15分拡大で放送。
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