インタビュー（1）の続き。「月刊コミックガーデン」とマンガサイト「マグコミ」（共にマッグガーデン）で連載中のホークマンさん原作、メカルーツさん作画の猫マンガが原作のテレビアニメ「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」が、7月7日からテレビ東京、BSテレ東、アニマックスほかで放送され、ABEMAで7月1日から先行配信される。20XX年、猫に触れた人間を猫に変えてしまうウイルスが突然現れたことにより“ニャンデミック”が発生した世界を舞台に、人類が猫に触りたい誘惑にあらがい、猫だらけの世界を生き抜こうとする……というストーリー。猫が大好きな高校生で、兄が経営している猫カフェのメゴコロ・ネコメで店員として働くカオル役の上田麗奈さん、カオルと同じ高校に通い、猫が大好きだが猫アレルギーのツツミ役の芹澤優さんは、共に猫好きで、猫を飼っているという。上田さん、芹澤さんに同作や猫への思いを聞いた。

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　◇猫がリアル！

　－－公式サイトに2人が飼っている猫の写真が出ていますが、本物ですか？

　上田さん　本物ですよ。

　－－猫好きから見て、アニメの猫描写はいかがでした？

　上田さん　原作もリアルなのですが、アニメは動きがすごくリアルなんです。猫ちゃんがいっぱい出てくるので、アニメでみんな動くとどうなるんだろう？と思っていたのですが、完成した映像を見たら、1匹1匹が違った動きをしていて、それぞれの機嫌や性格が分かるようになっていたんです。ご飯に駆け寄ってくるシーンでも、駆け寄ってくる子は、ご飯が好きなんだろうなと分かりますし、ゆっくりくる子もいたりして、それぞれの個性が見えることに感動しました。

　芹澤さん　鳴き声もすごいんです。猫によって声が違う。本物の猫の声を録音していて、私たちが飼っている猫の声も使いたいというお話がありました。音にもこだわっています。

　上田さん　猫ちゃんは、こんなに表情豊かな声をしているんだ！と猫好きの方は分かると思います。猫にあまり触れたことがない方も可愛いと思える要素が詰まっています。

　芹澤さん　猫ってツンデレでしょう？と飼ったことのない方は思うかもしれませんが、それぞれ個性があるんです。すり寄ってくる子がいれば、全く遊ぶ気のない子もいますし、その日の機嫌にもよります。このアニメでも、それぞれに物語があることを感じられて面白いです。

　上田さん　人間たちの猫愛も魅力的な作品です。叫び声一つとっても、すごくこだわっていますし、三池（崇史）総監督から一つ一つのセリフに猫愛が感じられるようなディレクションもありました。猫を守るための行動、言葉のチョイスも秀逸で、思わず笑ってしまいます。

　芹澤さん　Cパートもためになるんですよね。全話終わったら、かなり猫に詳しくなっちゃうんじゃないかな？　猫へのさまざまな学びになるので、すごく勉強になります。

　上田さん　ちなみに印象に残っているのは、猫ちゃんが穴から出てくるシーンです。原作でも好きだったのですが、アニメの動きがすごくリアルなんです。私は2匹飼っているのですが、上の子がプクプクしていて、ソファの下とかから出てくる時、苦しそうに出てくることが多いんです。頑張って出てきてる感じがそっくりです。うちの子を思い出すし、印象深いです。タニシさんのゴロンゴロンするシーンも原作で好きだったのですが、あそこは泣きポイントです。動きもセリフも全部可愛いんです。

　芹澤さん　猫を守るために、車をダメにするシーンがあるんですけど、猫のために必死だけど、猫は何してるの？みたいな感じなんです。すごく分かる。私も家から出て、猫への準備をしたのか心配になって走って家に帰ったことがあったのですが、猫は、なんかあったの？なんで焦っているの？みたいな顔をしていたことがありました。

　◇猫を飼い始めたきっかけは？

　－－猫はいつから飼っている？

　上田さん　7年くらいです。人間以外と暮らしたことがなかったので、初めての経験でした。元々、ワンちゃんも猫ちゃんも好きだったのですが、どちらかと言えば犬派だったんです。でも、うちの子と出会って、一緒に暮らし始めたら、猫派犬派っていう概念がなくなってしまいました。うちの子が可愛い！　動物はみんな可愛い！という気持ちになりました。

　芹澤さん　私は5年くらい前です。その前から猫を飼いたかったのですが、お世話できないのに飼うのはよくないと思っていました。コロナでずっと家にいて、寂しいと思っていましたし、今だったら小さい頃から一緒にいられると思って飼い始めました。

　上田さん　小さい頃から一緒にいられるのはうれしいですよね。

　芹澤さん　そうそう。小さい頃から一緒にいるお兄ちゃんの方がワガママですね。甘えん坊になって、俺様感がすごい。

　上田さん　そうなんだ！　私も上の子の方がワガママで甘えん坊なんです。俺様の坊っちゃんって感じです。下の子は「私には私の世界があるから」というタイプで、お姫様みたいな感じ。人間に対して気を使ったり、私が落ち込んでいる時は、そっとしておいてくれたりする。上の子は構って！と近付いてくるんですけど。

　芹澤さん　私の場合、下の子は、気の強い妹みたいなタイプです。お兄ちゃんとケンカになっても絶対負けない。お兄ちゃんの方が大きいけど、妹は超強気です。お兄ちゃんより我が強いかも。

　上田さん　妹の方が、気が強いのは一緒です。体格も2倍くらいあるお兄ちゃんに果敢に挑んで、絶対に折れないんですよね。

　「猫が大好き」ということもあり、上田さんと芹澤さんは“猫愛”を熱く語ってくれた。アニメも“猫愛”にあふれた作品になっているはずだ。