恐怖心展:人それぞれの“恐れ”を追体験 7月18日に東京・渋谷で開幕 先行体験会リポート

「恐怖心展」の会場の様子。最初に登場する「存在に対する恐怖心」のゾーン
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「恐怖心展」の会場の様子。最初に登場する「存在に対する恐怖心」のゾーン

 “恐怖心”をテーマにした展覧会「恐怖心展」が7月18日に東京・渋谷で開幕する。昨夏以降、東京や名古屋で開催され、約10万人を集めた展覧会「行方不明展」を手がけたホラー作家の梨さん、株式会社闇、テレビ東京の大森時生プロデューサーが再び集結した展覧会。16日、会場となるBEAMギャラリー(東京都渋谷区)で開かれた関係者向けの先行体験会の模様をリポートする。

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 同展は、人間がそれぞれ抱えているさまざまな恐怖心を集め、空間の展示として構成する。「存在に対する恐怖心」「社会に対する恐怖心」「空間に対する恐怖心」「概念に関する恐怖心」の四つのゾーンに分かれ、順に恐怖心を追体験していく趣向だ。

 たとえば、入って間もなくのところにある「先端」に対する恐怖心の展示では、鉛筆、はさみ、包丁など、とがった物を鑑賞者に向けて展示。ケースの中に入っているとはいえ、ぞわぞわするような感覚を呼び起こされる。「大量の人形」「注射」「閉所」など、比較的多くの人が抱く恐怖心も映像や写真、実物を並べて伝えている。

 「毛髪」「電話」の展示では、大量の毛髪の写真や、あるデザイン会社に置かれていたという電話機の実物を見ながら、展示物の説明に書かれたストーリーを読み進めると、少しずつ恐怖の感覚が呼び起こされる気がする。次に移ろうとしたところ、電話機が突然鳴り始め、ハッとさせられる場面もあった。「忘却」を恐れ、日常を詳細に記録したノート、若い男性が「老化」を恐れて購入した薬剤やサプリメントの大量の空き瓶などの展示もある。

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 「幸せ」「ノスタルジー」に対する恐怖心など、伝わりづらいものもあるが、恐怖を抱くものは実に人それぞれだということに気づかされる。自分が恐怖心を持たなかったのは単にきっかけがなかったからだけかもしれない。他の人と、「恐怖心」をテーマに話してみたくなる、そんな展示だ。

 「恐怖心展」は、7月18日~8月31日、各日午前11時~午後8時(最終入場は閉館30分前)に開催。入場券は2300円。

 テレビ東京は「恐怖心展」の開催に合わせ、大森プロデューサーが手掛けるフェイクドキュメンタリーシリーズ「TXQ FICTION」の第3弾「魔法少女山田」を、7月14、21、28日の深夜0時半から放送している。TVerでは、「魔法少女山田」の放送済みの回のほか、「TXQ FICTION」の第1弾「イシナガキクエを探しています」、第2弾「飯沼一家に謝罪します」を約2カ月間の期間限定で無料配信している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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