久間田琳加:「悪いりんくまちゃん良き」の声 「DOPE」で悪役に初挑戦 演じる際は「あえて笑顔を意識」

ドラマ「DOPE 麻薬取締部特捜課」に出演する久間田琳加さん(C)TBS
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ドラマ「DOPE 麻薬取締部特捜課」に出演する久間田琳加さん(C)TBS

 人気グループ「King & Prince」の高橋海人さんと俳優の中村倫也さんダブル主演の連続ドラマ「DOPE 麻薬取締部特捜課」(TBS系、金曜午後10時)。厚労省麻薬取締部の元特捜課メンバーで、現在はジウ(井浦新さん)が率いる白鴉(犯罪シンジケート)に属する泉ルカを演じるのは久間田琳加さんだ。「悪役演技がとてもいい」「悪いりんくまちゃん良き」と注目を集める久間田さんに、初挑戦の「悪役」を演じる気構えを聞いた。

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 ◇初の「悪役」に気負い

 --出演オファーを受けた際の心境を教えてください。

 「悪役」のオファーが私に来るとは思っていなくて、すごくびっくりしました。これまで演じたことのない役柄だったので、今回挑戦する機会をいただけてとてもうれしかったです。

 --泉という人物をどのようにとらえましたか。

 泉は特捜課時代に(新木優子さん演じる)綿貫(光)の指導をパワハラだと受け取って辞めてしまった過去を持ちます。そんな時、思いがけず、傷ついた心の隙間にジウが入り込んできてしまう。“その隙間に入られたら仕方ないよね”と、どこか共感もできました。根はものすごく悪い子ではないのだろうと感じられるキャラクターというか。謎に包まれているジウとは違い、まだ人間らしさが残っているのではという希望もあるし、それが伝わるといいなと思いながら演じています。

 --役作りで意識したところはありますか。

 最初は初めての「悪役」ということで気負ってしまい、“どうしたら悪く見えるだろう”ということばかり考えていました。衣装合わせで、プロデューサーの長谷川(晴彦)さんから「そのままの久間田さんでいてほしい」というお話があって。「普段話している時と同じ、笑顔の久間田さんが命を奪っているからおもしろいんですよ」と聞いて、すごく衝撃的でした(笑)。それで、なるほど! と合点がいき、泉の人物像がかなりつかみやすくなりました。だから、演じる際はあえて笑顔を意識しています。

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 --本格アクション作品は初挑戦となりますが、以前から興味があったそうですね。

 もともと体を動かすことが大好きで。最近、作品を通じて少しだけアクションに触れる機会があり、本格的にやってみたいと考えていたところに声をかけていただきました。

 --実際にアクションをやってみていかがでしたか。

 撮影に入る前からアクション練習をさせていただいていたのですが、実際にやってみると難しいです。普段からジムに通っているのですが、アクション部の皆さんとの体力差を感じます。私は「ゼーゼー」と息が上がっているにもかかわらず「もう1本やりますよ」と言われることが多かったです(苦笑)。練習を重ねるうちに、少しずつ慣れてきて、アクション部の方にほめていただけたことがうれしかったです。

 --泉の異能力は脚力の強さです。足を使うアクションについての印象は。

 最初に話を聞いた時は「どういうアクションになるんだろう?」と思いました。アクションというとパンチや、綿貫みたいに腕力で押していくようなイメージが頭に浮かびます。その中で蹴りのアクションを考えてみると、回し蹴りや押すような動きの印象がありました。それが自分にできるのかという不安もありましたが、実際にやってみると、蹴りにも前蹴り、横蹴り、馬蹴りみたいにいろいろな種類があって、思った以上に難しいと感じています。

 ◇撮影現場の優しい空気 「高橋さんの思いがけないボケに……」

 --主演の2人の印象を聞かせてください。

 高橋さんは、柔らかい雰囲気で親近感のある方だと想像していましたが、実際お会いして想像通りの方でした。中村さんとはまだワンシーンぐらいしかご一緒していないのですが、穏やかで気さくな方なんだろうなという雰囲気が伝わってきました。皆さんと満遍なくコミュニケーションを取られていて、すごく優しい方という印象です。

 --撮影現場の雰囲気を教えてください。

 撮影現場では、髙橋さんの思いがけないボケに他のキャストの皆さんがツッコむ、という空気が出来上がっている感じがします(笑)。泉は役柄上、特捜課のメンバーと関わるシーンが少ないのですが、仲の良い雰囲気を見ているだけでも楽しい気分になります。もちろん、緊張感のあるシーンも多いので、空気が張り詰めていることもあります。でも、基本的には優しい空気が流れている撮影現場ですね。

 --ジウ役の井浦さんの印象はいかがですか。

 泉というキャラクターを作っていく上で、井浦さんの存在にすごく助けられています。迷った時は井浦さんに「ちょっと悩んでいるのですが……」と質問してしまうのですが、そのたびに的確な助言をくださいます。いつもモニター前で私を見守っていてくださるんです。本作では人を手にかけるようなシーンもありますけど、そういったシーンの経験がない私に「こうしたらもっとかっこいい動きに見えるよ」と具体的にアドバイスをくださって。泉とジウの関係ではないですが、思わず「この人に付いていきたい」という気持ちになります。

 --作中では綿貫との衝突が描かれます。新木さんとは2024年に日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」(同局系)で共演されただけでなく、ファッション誌のモデルの先輩としても親交があると思いますが、撮影に当たって意識されたことはありますか?

 優子さんとは、第5話の高架下トンネルでのシーンで初めて対峙しました。シリアスなシーンだったので、自分なりに距離感を意識して接していたのを覚えています。普段仲が良い分「こういう時ってどうしたらいいんだろう」と思い、特に空き時間の過ごし方には迷いました。でも、実は優子さんも、当日はあえて私とお話するのを控えていたそうです。先輩として改めて尊敬しましたし、ありがたいなといつも思っています。

 --敵対する役柄として、新木さんと対峙してみて、どんな感想を持ちましたか。

 私たちのプライベート(な空間)にはない世界線の関係性を演じるので、不思議な感覚がありました(笑)。同時に緊張もしたのですが、いつも優しい優子さんを知っているからこそ、身を委ねて撮影に臨むことができました。特に打ち合わせをすることもなくリラックスしてお芝居ができたのは、普段の関係があったからこそだと思います。

 --アクションを交えるシーンもありました。

 綿貫は腕力を強みとするので上半身を狙ってくるのですが、逆に泉は下半身を攻撃するんですよね。なのでお互いの動きを覚え、息を合わせて演じる必要があるんです。終盤にもすごい対決シーンがありそうなので楽しみです。

 --ちなみに、久間田さんが異能力を得られるとすれば、どんな力が欲しいですか。

 移動時間が少ないといいなと思うので、瞬間移動の能力が欲しいですね。雨の日も濡れなくていいですし、家から目的地までテレポートしたいです(笑)。

 --最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

 今後、さらに激しいアクションシーンが展開されると同時に、ジウが何をたくらんでいるのかが明かされ、物語としても盛り上がりを見せます。泉が今後どのように立ち回るのかも含め、ぜひ考察しながら楽しんでいただきたいです。

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