仁科亜季子:4度のがんを乗り越えて「なっちゃったものはしょうがない」 幸せながん患者だったと 「徹子の部屋」で

8月22日放送の「徹子の部屋」に出演した仁科亜季子さん=テレビ朝日提供
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8月22日放送の「徹子の部屋」に出演した仁科亜季子さん=テレビ朝日提供

 72歳の俳優、仁科亜季子さんが、8月22日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。4度のがん経験などを語った。

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 最初は38歳の時だった。当時の夫・松方弘樹さんは釣りの番組の仕事で地球の裏側にいたため連絡を取ることができず、一人で告知を受けたという。がんに対して無知で、能天気だったので、その部分だけ手術で切ればいいのかと思ったら、医者に「長かったら(入院は)6カ月くらい」と言われて事の重大さに気づいた。当時、子供は8歳と6歳。学校をどうする、制服をどうする、宿題をどうする……と子供のことばかりが頭をよぎった。

 45歳で離婚。46歳の時に、元からあった胃の粘膜下腫瘍が悪性化し、胃の3分の1 と脾臓(ひぞう)を取った。55歳で盲腸と小腸のがんを経験。62歳の時は大腸がんを経験した。「全部開腹(手術)です」。胸部から腹部まで開腹の傷跡がある。子供たちも慣れてしまい、「え? また? もうファスナーにしておいたら」とジョークまで飛び出したとか。。

 何度も大病を乗り越えられたのは、「そのたびごとにとても素晴らしい医療機関というか、ドクターというか、医療に携わってる方々がとてもケアをしてくださったし、タイミングとか、(がんが)できた場所とか、いろいろなことがすごく幸せだったと思います。幸せながん患者だったと思っています」と振り返る。

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 とはいえ、10年ほど前の62歳での大腸がんの時は、術後回復室の薄暗いところで、自分のモニターの音を聞きながら、神様に「もういい加減にしてくださいません?!」と思った。経験を踏まえて講演会ではがん検査を呼びかけている。「1回発病しちゃうと治療になっちゃうじゃないですか。治療になる前に検査を行っていただいた方が体に対するリスクや費用、時間など全部のリスクが少なくなるので、検査は年に1回、何か記念日を作って検査をしてください」と呼びかける。

 「(講演会で)私がお話しした後、楽屋に訪ねて来られた方たちが、どうしてそんなにニコニコしていられるんですかとおっしゃるんですけども、なっちゃったものはしょうがないので、免疫を高めたりするためにも、くよくよしないで明るくしていた方がいい」

 長男は今年43歳、長女は41歳。「子供たちが最近は頼りがいがあって、カバーしてくれます。男の子の方がやんちゃそうなんですけど、母親に対して優しいですね。同性だから娘はちょっときついです。言い方とかシビアです」と語る。生きていると思いがけないことが起きるものだが、「個人的には病気は思ってもいなかったことの一番じゃないかな」と振り返った。

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