世界で初めてCG(コンピュータグラフィックス)を本格導入した長編映画として知られる米映画「トロン」の15年ぶりの最新作「トロン:アレス」(10月10日公開)の日本版声優が発表された。諏訪部順一さん、内田真礼さんらに加え、前作「トロン:レガシー」に続いて、ケヴィン・フリン役を演じる磯部勉さんの続投も決定した。
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「トロン」(スティーブン・リズバーガー監督、1982年)は、デジタル世界に送り込まれた天才プログラマーのケヴィン・フリンが、生死をかけたゲームに挑んでいく様子を描き、社会現象を巻き起こした。28年後の2010年には続編「トロン:レガシー」(ジョセフ・コジンスキー監督)が公開され、ケヴィンの息子、サムを主人公に、青白く輝くネオンを基調とした当時最先端の映像で多くのファンを魅了した。
最新作「トロン:アレス」は、「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」(2017年)や「マレフィセント2」(2019年)などを手掛けたヨアヒム・ローニング監督がメガホンをとる。現実世界でAIプログラムの実体化が成功し、最強の人型AI兵士アレスが開発された。制御不能となったAIたちは暴走を始め、デジタル世界が現実世界を侵食していく中、現実世界で“人間”を知ったアレスにもある異変が起きる。果たしてアレスは人類の救世主となるのか……というストーリー。なお、ケヴィンは「トロン:レガシー」で命を落としており、本作にどう絡んでくるかも注目を集めそうだ。
主人公のアレス役を務める諏訪部さんは、小学生の頃に1作目の「トロン」を劇場で鑑賞し、「当時の最新技術を駆使した合成、CG映像に大興奮」したという。「これまでのシリーズは、人間がコンピュータ内部の世界に入り込んで展開する物語でしたが、今作ではプログラムが現実世界にやって来ます。本来であれば、与えられた命令を忠実に遂行するだけの存在であるアレスが、現実世界で触れる様々なものによってどう変化していくのか? その魅力は…… 観てのお楽しみです!」とコメント。「見どころを問われるなら、答えはもちろん“全部”!本作の予告編を見るだけでワクワクしませんか? 私は大興奮です!新時代に突入した『トロン』ワールドを、ぜひ劇場の大きな映像と良音響で体感してください」と呼びかけている。
内田さんが演じるのはアレスと大きく関わっていくことになるイヴ役。エンコム社の役員・研究者を務める天才的なプログラマーで、とある理由からライバル会社に狙われてしまうという役どころ。内田さんは「頭がよく、好奇心が旺盛で、家族思いのイヴ。彼女の頭の中をのぞいてみたいと思わせる、魅力的なキャラクターでした。妹をまっすぐに思う気持ちは純粋な思いであふれていて、心を掴まれましたね」と話す。続けて「とにかく映像の世界がかっこよく、引き込まれます! イヴの目線で世界を楽しんでほしいです。デジタルの世界と混ざり合う未来の世界を、是非目撃してください!」と語った。
石川界人さん、田村睦心さんの起用も発表された。石川さんが演じるのは、イヴを狙うディリンジャー社のCEOで、アレスの開発者でもあるジュリアン・ディリンジャー。幼い頃から「トロン」シリーズを知っていたという石川さんは「トロン」の影響で大型二輪免許を取ったといい、自身が演じるジュリアンについて「この作品を物語る上で重要なプログラムを開発するほど優秀で、さらにその先を目指す野心も持ち合わせている人物です。プレゼンで人々の心を掴む、カリスマ性も存分に発揮されていると思います」と話した。
田村さんは、主人公のアレスと同じAI兵士として現実世界に送り込まれることとなるアテナ役。「(アテナは)AIなので感情がない…ですがなにか芽生えていそうな雰囲気もあり、難しい役柄だなと思いました」とコメント。「電脳空間のイメージのためか、ネオンが輝いていてとても画面が綺麗です。電気信号だからなのかスピード感もあります。他にはAIやプログラムが擬人化されているのも面白いですし、AIとどう向き合っていくのかというテーマで、ひとつの面白い答えを見せてもらえるような、見どころいっぱいの作品です!」と最新作の見どころを語っている。
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