じゃあ、あんたが作ってみろよ
最終話 不器用な愛で、変われ!
12月9日(火)放送分
高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第38回(11月19日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時5分の71.7%だった。
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「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。
第38回は、ビールを飲んでご機嫌になったヘブン(トミー・バストウさん)が前日の第37回のラストでトキ(高石さん)に教えた「スキップ」をフィーチャーした。スキップができないトキは、周囲の人々にもやらせてみることで、登場人物が次々にスキップに挑戦する展開になった。できない人がほとんどだが、なぜか見事なスキップを披露してみせる人も。スキップに対する反応で、登場人物のキャラクターも浮き彫りになる楽しい回だ。Xでは「スキップ」がトレンド1位になるほど、ネット上では話題になった。
テレビの前の視聴者のうち、画面に視線がクギヅケになっていた人の割合を示す「注目度」は、オープニングの前は注目度が低かったが、オープニング終了後の午前8時4分以降は一気に急上昇。その後、3回の“山”を作り、うち2回は70%超だった。
冒頭の午前8時0分から午前8時2分は、早朝からスキップを練習していたトキが、起きてきた母親のフミ(池脇千鶴さん)と幼なじみの野津サワ(円井わんさん)にさっそくスキップを紹介。恥ずかし気に飛び跳ねるフミがかわいいい場面だが、注目度は59%台から、午前8時3分でようやく61.2%に上がった程度。なぜか立ち上がりの注目度はいつもと比べても低い。
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主題歌が流れるオープニングの終了後、午前8時4分ごろから、次に挑戦したのは錦織(吉沢亮さん)。朝、ヘブンを迎えに来た錦織に、トキは「スキップはご存じですか?」と問いかける。スキップについて知っていた錦織は、ヘブンからできるかと聞かれ、「もちろん」と答えて挑戦する。
錦織が実際にスキップを始める午前8時5分台がこの日の最高値71.7%で、最初の“山”になった。錦織の“スキップ”は似ても似つかない珍妙な動き。ヘブンも「錦織さんもできない」と楽しそうに見つめる。
この様子を隠れて見ていた、トキの父と祖父である司之介(岡部たかしさん)と勘右衛門(小日向文世さん)がヘブンの前へ。まず「難しい? 今見ちょったが、簡単極まりないわ」と豪語した司之介がチャレンジするが、ヘブンが失笑する動きに。この司之介のスキップは午前8時6分台で、注目度はわずかに下がって70.5%だった。
「松野家の恥だ」と司之介のスキップを切り捨て、「たやすい、異人のようにやりゃいいだけだ」という勘右衛門も挑戦。なぜかスキップをすんなり成功させる。トキは「えっ」、錦織も「まさか」と驚く。ヘブンも「スバラシイ、サムライ!」とたたえた。勘右衛門の午前8時7分台は70.3%とほぼ横ばい。錦織ー司之介ー勘右衛門の3人のスキップが第38回のピークだった。
午前8時8分台からは、錦織が島根県知事の江藤(佐野史郎さん)にヘブンの近況を報告する場面。当然、錦織は江藤にもスキップを勧める。「次、先生にお会いするまでに習得しておいた方がなにかとよいと思いまして」と。
だが敵もさるもの。江藤は「初耳じゃけん」と手本を見せるよう錦織に指示する。結局、知事室で再びスキップをやる羽目になった錦織。案の定、失敗し、江藤からは「手本ができるようになってから見せてごしなえ」と言われてしまう。この辺の午前8時8分から9分台は注目度は61~62%と低迷する。
午前8時10分台は一転、71.1%と再び70%を超える。勘右衛門が長屋の子どもたちにスキップを指導する場面だ。スキップの手本を見せ、「おおっ」と喜ぶ子どもを前に得意げな勘右衛門が笑いを誘う。
結局、登場人物のスキップで「注目度ランキング」を決めるとすると、
❶錦織 71.7%
➋勘右衛門と長屋の子ども 71.1%
❸司之介 70.5%
➍勘右衛門 70.3%
❺知事室での錦織 61.7%
❻フミとサワ 61.2%
--で、僅差だが、錦織の珍妙なスキップがトップになった。
ただ、錦織と勘右衛門は2度、スキップしており、その2回の平均では、スキップもできた勘右衛門に視聴者はクギヅケだったといえるのかもしれない。
午前8時11分からは、別の話題に。夜、仕事をしていたヘブンだが、隣の部屋で騒がしいトキが気になり、仕事が手につかない。ついに「あばよ」と言って、部屋から追い出してしまう。家に帰ったトキは「クビ」と心配でならない。実はトキが隣の部屋でやっていたのは、ヘブンのために蚊帳をつっていたのだ。仕事を終え、寝ようとしたヘブンは、蚊帳の存在に気付く。「テントみたい」と上機嫌でヘブンは床に入ったところでドラマは終わった。
この日、3回目の“山”は蚊帳の場面の午前8時13分(68.6%)。隣室で見慣れないものを目にしたヘブンが、トキの「イラスト」の助けも借りて、これが「蚊帳」だと理解する場面。ヘブンと同様に、視聴者も何だろうかと、思わずイラストを注視してしまったのではないだろうか。
活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)
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