名探偵コナン
#1187「エピソード“ZERO” 工藤新一水族館事件」
1月3日(土)放送分
「マンガ大賞2022」で大賞に選ばれたことも話題のうめざわしゅんさんのマンガが原作のテレビアニメ「ダーウィン事変」が、1月6日からテレビ東京系で放送される。原作は2020年から「アフタヌーン」(講談社)にて連載中で、ヒトとチンパンジーの間に生まれた“ヒューマンジー”のチャーリーがテロ、炎上、差別といった“ヒト”が抱える問題に向き合うことになる。原作者のうめざわさん、チャーリー役の声優の種崎敦美さん、チャーリーの同級生で、親交を持つようになるルーシー・エルドレッド役の神戸光歩さんにチャーリーとルーシーの関係性、収録の裏側について聞いた。
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神戸さん マンガを読んでルーシーを最初に知った時から、その思考回路や言動に共感できる部分が大きく、どうやろうとあれこれ考えたというよりは、自分が感じたものを自分のやりやすいようにトライしてみました。その結果、スタッフの皆さんが「合っている」と言ってくださったので、悩むことはあまりなかったかなと思います。
神戸さん ルーシーが自分の言いたいことをバーっとしゃべるのに対し、チャーリーは基本的に無口ですし、寄り添って話を聞くような聞き上手タイプでもありません。ほぼ無反応なチャーリー相手に、「うんうん、そうなんだよ!」とルーシーが強引に意図を受け取って話を続ける……というような会話のシーンが多く、難しさを感じました。私自身は、人と話す時に相手の反応を細かく見てしまうタイプなので、相手からの相づちがない中、一人でしゃべり続けることがしっくり来ないというか。でも実際はルーシー一人でしゃべっているわけではなく、チャーリーの目の動きや反応を見ながら、彼の思っていることを受け取って返すようにしているはずなので、自分も脳内でチャーリーの意図を考えながらなるべく自然な会話になるよう意識しました。
種崎さん オーディションテープの時にはできていた「チャーリーを演じること」を変わらずやればいいのに、アフレコに臨むにあたり、改めて「ヒューマンジーとは?」を考え始めてしまったが故に、収録が月に一回ということもあり、考える時間がたくさんあったが故に、収録期間中はたくさん悩みました。でも、お芝居について相談に行った時、先生や監督に「ヒューマンジーはこの世に存在しないから、種崎さんがやったチャーリーが正解。それがヒューマンジー、チャーリーです」と言っていただいてからはもっと自分を信じなければと思いました。あとは、相手のお芝居を“受けない”時に生じる空気の違和感を恐れないことが大事でした。
種崎さん 出来上がったものを聞いているとあまり分からないかもしれないのですが、アフレコブース内だと分かるんです。「うわぁ、噛み合ってない」みたいな。人間を演じている時、相手役の方のお芝居を受けて返すという当たり前のことをやっている時にはその違和感は生まれないんですけど、この作品ではその違和感が当たり前に生まれるので、「生まれてる……怖い! 怖いけどこれでいいんだ!」と思いながら気持ちを強く持ってやり続ける。普通ではやらないことをやっていたなと思います。
うめざわさん チャーリーとルーシーの関係性が作品のテーマでもあるというか。自分と異なる者とどうコミュニケーションを取って生きていけばいいのか?ということを、チャーリーとルーシーが代表して見せてくれると思って描いています。チャーリーもルーシーもお互いのことを常に分かろうとしていて、ちょっとずつ理解していくのですが、基本的には「違うんだから分からなくてもいい」と、どこか思っているような関係性にしたいなと思っているというのはあります。種が違うという極端なことではあるんですけど、人間同士でも同じところがあると感じていて、自分とは異なる者とのつながりを、チャーリーとルーシーの関係性で描ければいいなと思っています。
うめざわさん むしろ分からなさがあるからこそ、尊重しなければいけないという気持ちが湧くんじゃないかなと思います。
神戸さん チャーリーとルーシーのやり取りでは、種が違う故に生まれるコミュニケーションのズレがあります。チャーリーのちょっとズレた回答がすごく面白いコメディー要素になっていて、種崎さんのお芝居も相まって、さも当然のように言うチャーリーに収録中も笑いそうになりました。重たい問題も出てくる作品ですが、学校でのクスッと笑えるようなやり取りが魅力的で面白いと思います。
種崎さん チャーリーとルーシーは、明確に関係性は変わらないのに、心の距離はどんどん変わっていっているところがとてもすてきで、すごいなと思います。心の距離が変わったその関係性の名前は何というのだろう?という感じではあるのですが、やっぱり関係性は変わっていないんですよね。
うめざわさん そうですね。チャーリーって、感情が全然出ないから変化が分かりにくいんですけど、アニメで描かれる話の中だけでも、ルーシーとのやり取りによってすごくチャーリーが変化していくんですよね。もちろんルーシーも変わっていっているし。種崎さんもおっしゃったように、固有の関係性、特に名付ける必要のない関係性として描いていきたいなと考えていて、それは演技でも本当に工夫していただいているなと思います。
※種崎敦美さんの「崎」は「たつさき」
(しろいぬ/MANTANWEB)
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