冬のなんかさ、春のなんかね
第10話(最終回) 冬の晴れた日に
3月25日(水)放送分
高石あかりさんがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)。2月13日放送の第95回では、トキ(高石さん)がヘブン(トミー・バストウさん)と共に熊本に行くことを決意。船着き場の見送りのシーンでは、錦織(吉沢亮さん)が姿を見せず、ヘブンも錦織に会いに行こうとはしなかった。そのような演出にした意図は何だったのか、制作統括を務める橋爪國臣さんに聞いた。
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同回では、ヘブンが中学で生徒たちに松江を離れることを告げる。さらに、庄田(濱正悟さん)が中学の校長に就任することが明かされ、生徒たちは激しく動揺。錦織は「簡単な話だ。私は帝大を出ていない。私は残念ながら落ちてしまった。帝大卒業はもちろん、英語の教育資格免許すら持っていない。そんな男が校長になどなれるわけがない」と言い、教室を後にした。
雨が降る中、ヘブンは錦織を追いかけ「私のせい? 校長、なってほしい! なんとかしましょう!」と伝えるが、錦織は「本当に大丈夫なんで。そんなことじゃないんで」と悟ったような顔をして、ヘブンのもとからも去って行った。
橋爪さんは「雨の中のシーンは、ヘブンと錦織が本当に通じ合っているのか、通じ合っていないのか。お互い惹(ひ)かれ合っているはずなのに、よく分からないという心境になっていたんだと思います。なので、このまま離れてしまって終わりかもしれない、ということも含めて最後は会いに行かなかったんだと思います」と説明した。
同回の最後には、錦織が喀血(かっけつ)する場面も描かれた。
「錦織も体調を理由に行けなかったと話していましたが、本当に病気が理由だったのか。ヘブンもなんとなく理由は分かっていて、疑心暗鬼になってお互い話せないみたいな。そんな人間模様があると思っています」と話した。
錦織のモデルは、史実でも小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と“無二の親友”と言われている西田千太郎だが、彼もまた見送りに「行かなかった」記録が残っているという。
「西田千太郎の日記には見送りに行かなかった本当の理由が書かれていなくて、我々もなぜ行かなかったのかということを考えました。一応、病気で見送りに行けなかったとは書いてあるのですが、いろんなことに思いをはせ、かなりディスカッションをした上で、今回の演出にしました」と明かした。
第95回では「今生の別れ」のようにも見えたが、橋爪さんは「松江の話はもう少し描きます」と明かす。なぜ、錦織はヘブンの見送りに行かなかったのか、ヘブンもまたどのような気持ちを抱いていたのか、それが物語で明かされるのか。今後の展望に期待したい。
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