冬のなんかさ、春のなんかね
第10話(最終回) 冬の晴れた日に
3月25日(水)放送分
3月27日に最終回を迎える、小泉セツとその夫・八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻をモデルにしたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)。夫妻のひ孫で民俗学者の小泉凡さんの目には、このドラマはどう映ったのか。ドラマの感想や印象に残ったシーンを聞いた。
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「ばけばけ」は、セツと八雲をモデルに、怪談を愛するヒロイン・トキ(高石あかりさん)が、外国人の夫・ヘブン(トミー・バストウさん)と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく姿を描く。
半年間続いたドラマは、ついにクライマックスを迎える。松江市の小泉八雲旧居の横に建つ小泉八雲記念館の館長も務める小泉さんは「一視聴者として大いに楽しんでいます。自分の先祖が描かれているので、それだけでもちょっと不思議な感覚ですよね」と感想を語る。
「脚本のふじきみつ彦さんが『僕は真の悪人が書けないんです』とおっしゃっていましたが、劇中に悪人が出てこないところが好きです。それから、スーパーヒーローも出てこない。八雲自身がそういう人で、決して中心にいる人じゃなかったんですよ。亡くなってから検証されてあがめられたりしていますが、決してヒーローではなかったし、セツも一人の没落士族の娘に過ぎなかった。そんな2人の日常生活がコミカルに描かれていて、非常に良いドラマだなと思います」
トキとヘブン、西田千太郎をモデルにした錦織友一(吉沢亮さん)をはじめ、主要人物がそれぞれ影を持っているところも魅力だという。
「影があるからこそ、かそけきものの声音に耳を傾けられる人たちなんだと思うし、まさに八雲もそういう人。日本文化を探り、ある程度本質に到達できたというのは、上から目線にならずに日本人に寄り添い、オープンマインドで偏見を持たず、相手と接することをしてきたからだと思うんです」と説明する。
「セツも八雲も貧窮を経験するし、結婚生活の破たんも経験している。それを乗り越えて至福の時間を作って、前向きに生きていきます。制作統括の橋爪國臣さんからも『現代に求められているような思考性を持った人を描きたいという気持ちもあった』というようなことを伺っていて、セツも八雲もそういう前向きな思考を持っていると思います。あとはやっぱり、ふじきさんの脚本が、影があるんだけど未来思考の描き方ですごく好きです。もしかしたら、本当にこういう生活があったのかもしれないなぁと思いをはせました」
そんな“前向き”な夫婦を演じてきた高石さん、バストウさんの演技については、「2人とも素晴らしいです」と舌を巻く。
「高石さんは、いつも自然体。演技もうまいですし、『ばけばけ』自体が好きだとおっしゃっていました。松江も小泉セツも大好きだと言ってくださって。本当に役に入りこんでいて、でも全くわざとらしさがなくて、素なのか演技しているのか分からない。明るい方なので、セツの前向きな部分がすごく表現されていると思います」
ロックバンド「FranKo」のリードボーカルとしても活動しているバストウさんの印象については、「ただ単に明るいバンドマンではなくて、どこか影がある」と語る。
「八雲にすごく共感できる部分があるとおっしゃっていたし、すごく勉強家で、速読術ができるのかなと思うくらい、八雲の著作は全て、書簡集や初期の頃の新聞記事まで読んでいるんです。松江で会った時に『凡さん、これ読みましたか?』と声をかけてくれて、僕の読んでいないシンシナティ時代に書いた雑誌記事も読んでいるようで、本当にすごいなあと感心しました」
劇中で特に印象に残ったシーンを尋ねると、小泉さんは夫婦が結ばれたドラマチックなシーンを挙げた。第65回(2025年12月26日放送)で、散歩に行くというヘブンを呼び止めたトキが「私もご一緒してええですか?」と問いかけ、2人で湖のほとりを散歩するシーンだ。
「好きなシーンはたくさんありますが、トキから『ご一緒してええですか?』と言って散歩するシーンは印象的でした。もしかしたら、こうやって2人は近付いていったのな? と思ったり……」
さらに、トキとヘブンの長男・勘太が生まれたシーンも心に焼きついているという。
「勘太は、僕の祖父・一雄がモデル。祖父とは4歳まで二子玉川の家で一緒に暮らしていました。絵を描いてもらったり、一緒に野草をつみに多摩川沿いや川崎市の生田に近い方まで出かけた思い出があるので、勘太が生まれた瞬間はぐっときました。ヘブンが産婆さんに思わず抱きついてしまうシーンがありましたが、八雲は興奮して本当は抱きついてキスしたそうなんです。あのシーンも印象的でしたね」
劇中では、トキがラシャメン(洋妾)とうわさされる描写も登場したが、小泉さんはこのシーンをどのように捉えたのだろうか。
「あの部分の表現についてはNHKも気にされていたと思いますが、僕は『むしろ描いてください』とお伝えした記憶があります。当時は世間体を気にして、西洋人の住み込み女中なんて誰も引き受けなかった。だから差別もされますし、給料が高いから嫉妬もされる。でも、それを乗り越えて、ラシャメンと言われても『私はこっちの道を選ぶ』という、ある意味ではセツの意志の強さとオープンマインドを表現できたと思います。世間に翻弄(ほんろう)される女性ではない、世間を気にする女性ではないということが、しっかりとあそこで描かれたので、僕はすごく良かったと思っています」
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