テレビ試写室:ドラマ「無垢なる証人」 當真あみ、自閉スペクトラム症の難役で新境地 唐沢寿明との対話が胸を打つ

4月18日放送のテレビ朝日ドラマプレミアム「無垢なる証人」の一場面=テレビ朝日提供
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4月18日放送のテレビ朝日ドラマプレミアム「無垢なる証人」の一場面=テレビ朝日提供

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、テレビ朝日系で4月18日午後9時~同10時54分に放送される「テレビ朝日ドラマプレミアム『無垢なる証人』」を紹介する。

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 今作は、2019年に韓国で公開され、観客動員数230万超の大ヒットを記録した同名映画のリメーク。日本でも話題となったドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で知られるムン・ジウォンさんが「ロッテシナリオ公募展」で大賞を獲得した作品だ。殺人事件を担当する弁護士と、事件の唯一の目撃者である自閉スペクトラム症の少女の心の触れ合いを描くヒューマンドラマで、人権派の道を諦めて大企業のために働く弁護士・長谷部恭介を唐沢寿明さん、物語のカギを握る自閉スペクトラム症の少女・小池希美を當真あみさんが演じる。

 物語は殺人事件を軸に展開するが、サスペンスというよりはヒューマンドラマとしての魅力が際立つ。人権派弁護士の道を諦めた長谷部が、希美との交流を通して変化していく姿を、唐沢さんが丁寧に表現。自閉スペクトラム症について無知な長谷部の視点を通じて、「普通」とは何かを改めて考えさせられる作品になっている。

 そして強い印象を残すのが、自閉スペクトラム症の少女という難役に挑んだ當真さんだ。出演にあたって「初めて演じる役で、自分としては未知の世界でした」とコメントしていたが、繊細で説得力のある演技を見せていた。若手俳優のトップランナーとして注目を集める當真さんの新境地は、単発ドラマにとどめておくのが惜しいと思わせるほどの好演だった。

 殺人事件の被告人である家政婦役の仙道敦子さんも強烈な存在感を放つ。雨の中で希美と対峙(たいじ)する場面は強く印象に残った。長谷部に“汚れ役”を求める事務所の代表弁護士役の柄本明さんも、さすがの貫禄で物語を引き締めていた。

 唐沢さんと當真さんが紡ぐ対話に胸を打たれる、上質なリメークドラマに仕上がっている。

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