大ヒットシリーズの最新作「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」(ロブ・マーシャル監督)に主演したジョニー・デップさん(47)が4日(現地時間)、米ロサンゼルスで日本向けに記者会見を行った。会見には「世界で活躍する日本人」としてUSプレミアに招待されていた中田英寿さん(34)も出席した。
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世界のメディアが集まっているハリウッド映画のプレミア取材で日本のためだけに記者会見が行われるのは極めて異例のこと。デップさんは日本のファンを少しでも勇気づけるためにと、スタッフやキャストが作製した横断幕が掲げられた会見場に、髪をばっさりと切ったさわやかな姿で登場。「日本の皆さんとお会いできて光栄です。皆さんのご家族やご友人のご無事をお祈りしています。日本は大変な時ですが、我々パイレーツスタッフもできる限りのことをして、日本の復興にお役に立てればと思います」とあいさつをし、「日本語で会見ができなくてごめんね」と付け加えて会場を和ませた。
「新作にあたり、工夫したところは?」という記者の質問にデップさんは「新しいストーリーの中でジャック(・スパロウ)が新しい経験をし、今後どのようになっていくのかというところを一番考えたよ。フレッシュな印象を与えたいと思ったんだ」と答えた。「ジャック・スパロウというキャラクターは、僕の子供と一緒に育ってきたようなものなんだ。僕の上の娘が3歳、下の息子が6カ月の時、1作目を撮影したんだけど、今はもう12歳と9歳になったんだ。今回の新作の撮影中は、ハワイ、ロス、ロンドンと子どもたちがずっと一緒だったんだ。2人ともジャックが大好きだから、今後も続けていきたいと思っているよ」と次回作への意気込みを語った。また、「映画に登場する“永遠の命”を手に入れられる“生命の泉”を、実際に飲むことができたら?」という質問には「千年も生きれば、さすがに飽きると思うよ。年を重ねることで、経験を積んでユーモアのセンスが生まれたり、物事が分かってくるんだ。人生は限りがあるから素晴らしいんだよ」と答えた。
MCの呼び掛けで中田さんが登場するとデップさんと熱い握手を交わし、「僕はこの映画の大ファンです。ジョニーさんには一度お会いしてみたいと思っていたので、今日は本当にうれしいです」と喜んだ。その後、中田さんの提案で横断幕にデップさんから日本のファンへのメッセージ「心からの敬意をこめて、皆さんを応援しています」とサインを直筆で書き入れ、中田さんも「さらなる発展をとげる その日まで!!」と書き込んだ。
最後にデップさんは「横断幕は、私たちとしばらく旅をして、海をわたってロンドンやロシアへ行きます。そして、世界規模で日本を支援したいと思います。日本の皆さんは強い文化と強い心を持った人々だと思うので、復興できると信じています」とエールを送った。この横断幕は17日、ジャパン・プレミア会場に届けられる。
シリーズ第4弾となる新作は、海賊・黒ひげ(イアン・マクシェーンさん)が永遠の命をもたらす伝説の泉を狙って動き出したとき、ジャックの前にかつて愛した女海賊アンジェリカ(ペネロペ・クルスさん)が現れ、危険な航海へと誘う。時を同じくしてジャックの相棒ギブス(ケヴィン・マクナリーさん)の前に現れたのは、英国王に忠誠を誓い、「生命の泉」を探す海軍将校となった元海賊のバルボッサ(ジェフリー・ラッシュさん)だった。泉の鍵を握る“人魚の涙”を手に入れ、永遠の命を手に入れる者は誰か……というストーリー。
7日に米アナハイムのディズニーランドで行われるUSプレミアにはデップさんやペネロペ・クルスさん、キース・リチャーズさんらが出席する予定。その後、11日にはモスクワ、12日にはロンドン、17日には日本でプレミア試写会が行われる。20日から全国で公開。3D同時公開。(毎日新聞デジタル)
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