1943年生まれのロバート・デ・ニーロさんと、46年生まれのシルベスター・スタローンさんが初共演を果たした映画「リベンジ・マッチ」(ピーター・シーガル監督)が全国で公開中だ。それぞれ、かつてボクサーを演じた主演作が名作になっている2人。それだけに、彼らの対決が見られる今作は、往年の映画ファン垂涎(すいぜん)の作品といえる。
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1980年代に全盛を誇った元ボクサーのヘンリー・シャープ(スタローンさん)とビリー・マクドネン(デ・ニーロさん)。今は造船所で真面目に働くヘンリーと、自動車販売とレストラン経営で成功し、派手に生きているビリー。かつて宿命のライバルだった2人が、30年たった今、再びリングで戦うことになった。果たして勝敗の行方は……という展開。
かたや「ロッキー」(76年)、かたや「レイジング・ブル」(80年)。かつての名作ボクシング映画の主演俳優を戦わせてみたらどうだろうとばかりの、さながら「エイリアンVS.プレデター」(2004年)的企画だ。コメディー色漂う今作は、ヒューマンな作品を好む傾向にある日本人には食指が動きにくいだろう。だが物語には、ヘンリーとビリー、2人がそれまで生きてきた背景にまで思い至らせるエピソードが盛り込まれており、共感できる部分は多い。
一方で、トレーニングを開始したヘンリーの生卵の一気のみ(さすがに今回はつらそうだが)や、精肉工場での一連の場面など、「ロッキー」に心酔した人ならニヤりとさせられる場面も盛り込まれている。デ・ニーロさんが繰り出すせりふも楽しく、全身緑のスーツを着た2人が、取っ組み合いのケンカをする場面は大いに笑える。しかしなんといっても見どころは、2人が戦う姿の美しさだ。対戦シーンは両者共に体を絞り、ボクサーとしては一枚上手のスタローンさんに対し、デ・ニーロさんは特製の“230グラムの必殺グローブ”をはめて真剣に打ち込むなど、いずれもノースタントで臨んだそうだ。そういった2人の真剣勝負が感動を後押ししている。往年の映画ファンならずとも感じることの多い作品だ。4日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで全国公開中。(りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
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