薬屋のひとりごと
第36話 華瑞月
3月28日(金)放送分
話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、鉄道の「終電」を擬人化し、終電に関係する人々との心温かな交流を描いた藤本正二さんの異色マンガ「終電ちゃん」です。「モーニング」(講談社)編集部の寺山晃司さんに作品の魅力を聞きました。
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--この作品の魅力は?
最大の魅力は、路線ごとに居る「終電ちゃん」のキャラクターです。都心から住宅街への終電に乗っている人の多くは、「遅くなってしまったけれど、家に帰りたい人」です。そんな人たちが乗り遅れないように、懸命に終電に乗せようとする終電ちゃんの姿は、カッコイイの一言。終電という、現実では「できれば乗りたくないもの」を、「思わず乗りたくなってしまうもの」に変えてくれる、大人のための元気が出るファンタジーです。
--終電の擬人化など発想が斬新ですが、作品が生まれたきっかけは?
サラリーマンをしながらマンガ家を目指していた著者の藤本正二さんが、「良い企画を思いつけるように、とにかく企画を意識してマンガをたくさん描こう」と思い立ち、描いた中の一作が「終電ちゃん」でした。実際に終電に揺られながら、この企画を思いついたそうです。それを形にした同人誌を、同人誌即売イベント「コミティア」の出張編集部に持ち込んでいただいたのがきっかけで、モーニングの新人賞「ちばてつや賞」用に描き直してもらったものが、1巻に収録されている「#0 プロローグ」です。ちなみに、藤本さんは、現在もサラリーマンとして働きながらマンガを描いています。
--昭和のカミナリおやじのような終電ちゃんなど独特のキャラが可愛いですね。モデルなどはあるのでしょうか。
明確なモデルがいるわけではありません。各路線の乗客の雰囲気や、路線の特徴、駅周辺にあるものなどからイメージを膨らませて描かれています。「ちば賞」用の原稿を拝見した際に、私は「これは絶対に連載できる」と思ったので、受賞する前から、10人以上の終電ちゃんを描いてもらっていました。それが、今の連載にも生きています。
--編集の際、苦労した点、面白かったエピソードを教えてください。
藤本さんが働いているので、打ち合わせは深夜に行われることが多く、それこそ終電ギリギリまで毎回粘ってやっています。面白いのは、「終電ちゃん」を通じて知り合いの輪が広がったことです。例えば、電車に関する知識を取材している内に、テツの知り合いが増えたりとか……。また、コラボをいろいろとさせていただけるのも、面白いです。1巻を刊行した際には、新宿駅にある「Odakyu SHOP AZUR 新宿西口店」さんにご協力いただき、新宿駅のすぐ近くに「小田急線の終電ちゃん」の等身大パネルを置かせていただきました。パネルが立っているのを見たときは、「本当にいるみたい!」と感動して、写真を撮りまくってしまいました(笑い)。
--今後の展開は?
いろいろな路線の終電ちゃんが登場する予定です。「この路線を出してほしい!」といったご要望がありましたら、ぜひモーニングのアンケートなどでお寄せください。「取材に来てほしい!」という鉄道関係の方も、ぜひご一報ください。もちろん、主人公である「中央線の終電ちゃん」を主軸にした人間ドラマも展開されますので、ご期待ください。
--読者へ一言お願いします。
近々、「終電ちゃん」がさらに盛り上がるであろうニュースをお届けできる予定(鋭意奮闘中)ですので、「モーニング」や、公式サイト「モアイ」での続報をお待ちください。今後も一層、読者のみなさんに「こんな終電ちゃんがいたらいいな」と思っていただけるような終電ちゃんと物語をお届けしますので、応援お願いいたします! 終電ちゃんは乗客に元気をくれますが、みなさんの応援が、終電ちゃんに元気をくれますので。2巻は2016年秋ごろの刊行を予定しています!
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