この「水滸伝 キャスト」ページは「水滸伝」のキャスト記事を掲載しています。
俳優の玉山鉄二さんが、織田裕二さん主演で2026年2月15日からWOWOWで放送・配信される連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」に出演することが明らかになった。玉山さんは、主人公の宋江(織田さん)率いる梁山泊の前に立ちはだかる最大の敵、李富(りふ)を演じる。併せて、予告編動画も解禁された。ドラマはWOWOWとNTTドコモが製作し、動画配信サービス「Lemino」でも同日から配信される。
北方謙三さん著の歴史大河小説の金字塔「水滸伝」シリーズ(全19巻、集英社文庫)が原作。中国三大奇書の一つとされる「水滸伝」を再構築したもので、累計発行部数は1160万部を突破。後に「楊令伝」「岳飛伝」と続く「大水滸伝」シリーズ三部作の第1作となる。
舞台は、北宋末期(12世紀初頭)の中国。腐敗がはびこる世に、正義を信じるひとりの下級役人が立ち上がった。その名は宋江。彼が記した“世直し”の書「替天行道」は、時代に抗う者たちの心を震わせる。旗のもとに集結した108人が、理不尽な時代を変えようと、国家という巨大な敵に挑む“叛逆”の物語だ。
玉山さん演じる李富は、国家のスパイ機関として情報収集や秘密工作を担う青蓮寺の幹部。彼もまたこの国の行く末を思っている。「国を倒して新たに作り直す」ことを目指す宋江とは異なり、傾いた国は内側から立て直すべきだ、という思想を持つ。国家にとって危険の種となり得る梁山泊を潰すことに執念を燃やす。
李富のほか、梁山泊の“敵役”のキャストも発表された。青蓮寺の総帥であり、李富の上司にあたる袁明(えんめい)を大塚明夫さん、暗殺や工作を生業とする「闇軍」の隊長・王和(おうわ)を木幡竜さん、王和の副官・高廉(こうれん)を牧島輝さんが演じる。また、青蓮寺の幹部として、帝の直属軍である禁軍担当の蒼英(そうえい)を浜田信也さん、民政担当の何恭(かきょう)を竹森千人さん、地方軍担当の呉達(ごたつ)を増田修一朗さんが務める。禁軍の大将で、腐敗した権力の象徴とも言える高きゅうを池田成志さん、高きゅうの部下・陸謙(りくけん)を宮下修司さんが演じる。
宋江らに立ちはだかるのは国家権力だけではない。宋江と梁山泊の頭領の一人である晁蓋(ちょうがい、反町隆史さん)が奪取を狙う、賊徒が跋扈(ばっこ)する砦。その砦の賊徒を束ねる頭目の王倫(おうりん)を萩原聖人さんが演じる。王倫の右腕で、砦の最古参メンバーの副頭目・杜遷(とせん)を神尾佑さん、もう一人の副頭目・宋万(そうまん)を八木将康さんが演じる。
公開された予告映像では、宋江が「私には大望がある。腐ってしまった今の世を正したい」と力強く宣言。そして、叛逆の英雄で“動”の頭領・晁蓋、“武”の化身・林冲(亀梨和也さん)、建国の英雄の末裔で正義の武人・楊志(ようし、満島真之介さん)とその伴侶の済仁美(さいじんび、波瑠さん)、策略を張り巡らせる李富の表情が映し出されている。
「北方謙三 水滸伝」は、2026年2月15日から毎週日曜午後10時、WOWOWプライム・WOWOWオンデマンドとLeminoで配信される。
◇玉山鉄二さんのコメント
作品に対する想いが強くあって、撮影前は緊張や責任感も感じていましたが、他のキャストの皆さんや若松(節朗)監督とまたご一緒できたのも嬉しかったです。ロケをはじめ、小道具や衣装もとても素晴らしくて、皆で李富を作り上げて高めてくださったなと思います。演じた李富という役は、とてもプライドが高い一方で、無理して虚勢を張って自分を強く見せてるという感覚があって、その切なさが人間っぽいなって思えるキャラクターです。人に対してもそうせざるを得ないのが李富の心の強さなのか、また弱さなのか、男性には共感してもらえるんじゃないかなって思っています。
政府側である青蓮寺、それに敵対する梁山泊、本作には立場の異なる様々なキャラクターが登場しますが、みんな正義を掲げて戦っています。なのでさまざまな立場に立って見ていただけると、いろんな水滸伝の姿が見えてくるような、グラデーションのある作品になっています。