水滸伝:北方謙三の歴史大河小説が織田裕二主演で連ドラに 総監督は若松節朗

実写ドラマ版「水滸伝」で主演を務める織田裕二さん
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実写ドラマ版「水滸伝」で主演を務める織田裕二さん

 累計発行部数1160万部を突破している、北方謙三さんの歴史大河小説「水滸伝」(集英社文庫)が織田裕二さん主演で連続ドラマ化されることが明らかになった。全19巻をWOWOWで完全映像化する。

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 後に「楊令伝」「岳飛伝」と続く北方さんの「大水滸伝」シリーズ三部作の第1作。舞台は北宋末期(12世紀初頭)の中国。同じ志を持つ漢(おとこ)たちが“梁山泊(りょうざんぱく)”に集い、腐敗した世を正すべく敢然と立ち上がる。織田さんは梁山泊の頭領・宋江(そうこう)を演じる。戸籍係の下級役人という表の顔を持ち合わせる宋江は、武力に長けているわけではないが、誠実に紡ぐ言葉とカリスマ性により仲間を束ね、後に梁山泊のリーダーとして同志を導く存在。世直しを唱える書物「替天行道(たいてんぎょうどう)」を書き記し、腐り切った国家を倒すべく、壮絶な戦いに身を投じていく。

 総監督は映画「沈まぬ太陽」や第44回日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた「Fukushima 50」などで知られる若松節朗さん。織田さんとも「振り返れば奴がいる」「お金がない!」(フジテレビ)などでタッグを組んできた。脚本は舞台「キングダム」の脚本をはじめ、ミュージカル、ストレートプレイ、アニメ、ゲームと幅広いジャンルの脚本を手掛けてきた藤沢文翁さんが担当する。

 織田さんは「これほどの長期間の撮影は聞いた事も、もちろんやった事もありません。この歳で、この様な作品と出会えて嬉しい。人生観が揺さぶられる様な撮影になる事を期待して。この閉塞感の続く日本に水滸伝は見逃せない」とコメント。原作者の北方さんも「はじめは『本当に作れるのだろうか』と思った。それが、今は、「本当に作れるのだ。良かった」と感じている」と語っている。

 ◇ストーリー

 12世紀初頭、北宋末期の中国。政に興味を示さぬ帝のもと、汚職が横行し、腐敗した国で民たちが苦しみにあえいでいた。そんな状況に怒りを覚えた政府の下級役人・宋江(織田裕二さん)は、世直しを唱える書物「替天行道(たいてんぎょうどう)」を著す。そして、その写本を手に彼の右腕である豪傑僧侶・魯智深(ろちしん)が、同じ志を持つ同士を求め全国を奔走。近衛軍である禁軍(きんぐん)の武術師範・王進(おうしん)、天下無双の槍の名手・林冲(りんちゅう)、さらには軍のエリート将校・楊志(ようし)らが大きな混乱の渦に巻き込まれていく。

 同じ頃、“托塔天王(たくとうてんのう)”の名で恐れられる叛徒・晁蓋(ちょうがい)もまた、世直しの機をうかがっていた。宋江と晁蓋は手を組み、梁山湖に浮かぶ巨大な要塞を拠点として戦いに挑むことを決意する。一方、腐敗した宋は、禁軍を筆頭に地方軍も含めた強大な兵力を有し、さらに幹部・李富(りふ)が実権を握る闇の組織・青蓮寺(せいれんじ)が暗躍し、宋江らの前に立ちはだかるのだった。

 ◇織田裕二さんのコメント

 これほどの長期間の撮影は聞いた事も、もちろんやった事もありません。それを若松監督をチーフディレクターとして若松組の皆さんと一緒にやれる!

 原作は北方謙三さん 漢(おとこ)とは? 今の時代、これほど漢を貫いている人は数少ない。まさに漢を体現している愛嬌溢れるチャーミングでワイルドな兄貴、、、その人が書いた原作を実写化する。ワクワクするに決まってる。

 この超大作を企画したプロデューサーは、まだ30代の青年だと聞いて驚いた。彼は10代の時にこの水滸伝に出会ったんだそうだ。

 そしてキャスト。魅力的な出演者が多いのが、この水滸伝。どんな素晴らしい役者と出会えるか、楽しみ 多くの人の胸を借りよう。

 この歳で、この様な作品と出会えて嬉しい。人生観が揺さぶられる様な撮影になる事を期待して。この閉塞感の続く日本に水滸伝は見逃せない。

 ◇北方謙三さんのコメント

 はじめは「本当に作れるのだろうか」と思った。それが、今は、「本当に作れるのだ。良かった」と感じている。

 作家の仕事は、本になった段階で完結している。原作は、映像を構成する素材のひとつに過ぎない。その素材をどのように活かすか、私は見てみたい。小説通りではない、新たに生まれる未知の創造物を見てみたい。

 「水滸伝」は現代劇ではない。リアリティの飛躍がある。ストーリーの飛躍がある。俳優の演技、存在感、監督や脚本家の想像力と表現力。衣装や小道具にいたるまで想像力を結集し、それらが飛躍し、映像として物凄く圧倒的な世界を作るのではないかと期待している。

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