俳優の京本政樹さんが、松山ケンイチさん主演で放送中のNHK大河ドラマ「平清盛」で、清盛も一目置いた平家にならぶ“北の王者”、奥州藤原氏の当主・藤原秀衡役として9月23日の放送から新たに出演することが20日、明らかになった。京本さんが大河ドラマに出演するのは03年の「武蔵 MUSASHI」以来9年ぶり5作目となる。
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京本さんが演じる藤原秀衡は、平泉を中心に東北地方一帯に勢力を張った奥州藤原氏の当主で、馬と金という豊富な財力によって、都にもその威勢を誇り、清盛(松山さん)が秀衡の金を宋への輸出品として重用するなど、平家とは交易での良きパートナー。その一方で、巨大化する平家の力を警戒、源氏の嫡流である源義経(神木隆之介さん)が平泉に立ち寄ると歓迎し、その才能を見抜くと対平家への大きな力となることを期待する。
京本さんが大河ドラマに出演するのは、1979年の「草燃える」、95年の「八代将軍 吉宗」、97年の「毛利元就」、03年の「武蔵 MUSASHI」に続き5回目。藤原秀衡役はこれまで、「炎立つ」(93~94年)の渡瀬恒彦さん、「義経」(05年)の高橋英樹さんといった名優が演じてきた役どころだ。京本さん演じる秀衡が登場するのは、9月23日の「殿下乗合事件(仮)」となる予定。
制作統括の磯智明チーフ・プロデューサーは、「奥州藤原氏の館がある平泉は黄金の都。その財力に裏打ちされた圧倒的なカリスマ性とゴージャス感を表現できるのは京本政樹さんをおいてはいないと思いました」と起用理由を説明。「平家の権勢を遠くから眺め、策謀をめぐらす京本さんのお芝居を想像するとワクワクします。また、源義経にとっては父のような存在であり、演じる神木隆之介さんとの芝居も見どころのひとつです。秀衡が、義経をどのようにして一人前の武士に育てていくのか、楽しみです」と期待している。
大河ドラマ「平清盛」は、武士が貴族たちから差別されていた時代、武士の新興勢力・平氏の元で育てられた少年が、瀬戸内海の海賊を束ねて武士の頂点に立ち、貿易こそがこの国が豊かになる道だと人々に説く……という物語。平清盛(松山ケンイチさん)は白河法皇(伊東四朗さん)の“落胤(らくいん)”で、忠盛(中井貴一さん)が養子にしたという設定で描かれる。総合テレビで毎週日曜午後8時に放送中。(毎日新聞デジタル)
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