14年のNHK大河ドラマが、秀吉の軍師として知られる黒田官兵衛を主役にしたオリジナル作品「軍師官兵衛」に決まり、人気グループ「V6」の岡田准一さんが官兵衛を演じることが、このほど発表された。制作主演発表会見で岡田さんは「官兵衛のイメージは多面的な面のある方。人間味のある黒田官兵衛を演じられれば」と意気込んだ。
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官兵衛は、戦国時代末期に、信長、秀吉、家康から重用され、九州・福岡藩52万石の礎を築いた人物で“天才軍師”と称されている。播磨国(現兵庫県)姫路城主の長男として誕生し、22歳で家督を継いで父・職隆と同様に小寺家家老の座についた。その後、秀吉の軍師となって歴史の表舞台に登場し、天下統一の立役者となった。44歳で家督を息子・長政に譲り、晩年は筑前国(現福岡県)で過ごし、59歳でその生涯を閉じた。
岡田さんは80年11月18日生まれ。大阪府出身。95年に「V6」のメンバーとしてデビューし、音楽活動、バラエティー番組への出演などで活躍する一方、俳優として映画化もされたテレビドラマ「木更津キャッツアイ」(TBS系)シリーズや、「SP」(フジテレビ系)シリーズなどで主演している。最新作は冲方丁(うぶかた・とう)さんの時代小説を映画化した「天地明察」(滝田洋二郎監督)。NHKドラマは、05年のスペシャルドラマ「大化改新」で主演して以来となる。
「歴史が大好きで、学校の歴史の先生になりたかった。中でも戦国時代が本当に大好き」と話した岡田さんは、官兵衛について「そんなに明るくない」と言いながらも、「人を裏切らず、仕えていた人に裏切られながらも、信義を重んじる生き方を貫いたからこそ、あの乱世を生き残れたのだと思う。生命力のあるたくましい人物」と述べた。
さらに官兵衛とその息子、家康のエピソードを「(家康から)握手を求められた息子に対して(官兵衛は)『おまえの反対の手は何をしていたんだ、その手で(家康を)殺せただろ』という言葉を残した」と挙げ、「演じる上で楽しみ。戦国時代は、のちの美しい日本を作る上での礎となった時代でもあるので、その美しさの伝わる、日本人でよかったなと思えるような後半になれば」と抱負を語った。
番組の制作統括を務める中村高志チーフプロデューサーは、黒田官兵衛を取り上げる理由を「非常に優秀な人物で、能力、そして人間的にもとても優れており、1年を通して描くのにふさわしい」とコメント。岡田さんの起用について「今、もっとも乗りに乗った若手時代劇スター。時代劇をやる上での身体能力も優れている」と話した。
また脚本は、NHKで「桂ちづる診察日報」(10年)、「陽だまりの樹」(12年)などの時代劇を手がけた前川洋一さんが手がける。13年8月にクランクイン予定で、放送は14年1月から。(毎日新聞デジタル)
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