又吉直樹:小説家デビュー “一人時間”の貯蓄が結実?

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 お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんがMCを務める経済番組「オイコノミア」(NHK・Eテレ)が、新年度から放送時間を“2倍”に拡大するのを受けて、20日に東京都内で行われた同番組の収録の合間に、又吉さんが取材に応じた。これまでの3年間の放送を振り返って「経済を学んだことが(自分にとって)すごく身になってきている」と充実感をにじませ、「今まで人生で漠然としていたことが、一緒に出演した経済学者の先生方のお話を聞いて、『そういうことだったのか!』と発見する面白さもある」と学んだことを明かした。

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 又吉さんは、その例えとして「僕はひまなときに誰とも遊ばずに、一人でひたすらネタを書いたり、本を読んでいたのを周りからは『暗い』『意味がない』と言われてきたんですが、先生たちは『先を見越しての貯蓄。むだじゃない』と僕の弱い部分を補足してくれた」としみじみ。すると、同番組に定期的に出演し、同日に一緒に収録に参加していた経済学者の浅田義久・日本大学教授が、又吉さんが初の純文学小説「火花」を3月に発売することに触れ、「(又吉さんは)本まで出版して、貯蓄がそろそろ結実するらしいんでね。利子もドーンときそう」と面白おかしく解説した。

 「オイコノミア」は、経済学(エコノミクス)の語源となった古代ギリシャ語。番組は、若者に経済学の楽しさと「知の体力」を提供するため、又吉さんと経済学者との対話をベースに身の回りのさまざまなことを経済学で考えるという内容。3月30日の放送回から、これまで水曜午後11時台に放送していたのを、月曜午後10時に曜日を替え時間を前倒しして放送。また、24分間の放送枠を43分に拡大する。

 又吉さんは「放送時間が長くなった分、いろんなところに行けるし、お話も長く聞ける。今まで以上に自分の理解を深めるような質問を先生にしていきたい」と意気込んだ。また今後、掘り下げたいテーマに「クレーム」を挙げ、「思いつきですが、クレームの経済学。みんな世の中をよくしようとしてクレームをしますが、ストレス発散だけではなく、自分たちの生活の改善につながっているのか、社会に与える影響について興味がある」と語った。

 新生「オイコノミア」の第1回目のテーマは「東京」。東京ならではの面白い現象を求めて、池袋のウサギカフェや西葛西のインド人街など、都内各所を“経済散歩”する。浅田教授のほか、スペシャルゲストとしてイラストレーターの安齋肇さんが登場する。3月30日月曜午後10時に放送。

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