お笑いコンビ「ウッチャンナンチャン」の内村光良さんと、「さまぁ~ず」の三村マサカズさん、大竹一樹さんの3人がレギュラー出演している人気バラエティー番組「内村さまぁ~ず(内さま)」を映画化した「内村さまぁ~ず THE MOVIE エンジェル」(工藤浩之監督)が11日に公開される。「内村さまぁ~ず」は、2006年11月にウェブ配信がスタートし、現在はTOKYO MXなどで放送され、番組DVDの売り上げは累計100万本を突破し「日本のバラエティーDVD史上最長不倒の記録」としてギネス世界記録に認定されている話題の番組。映画は、三村さんが主演を務めるほか、総勢56人のお笑い芸人が出演し、探偵事務所と劇団を兼ねた「エンジェル社」を舞台に、行き当たりばったり感とアドリブ満載のドラマが繰り広げられる。
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代表の三田村マサル(三村さん)、役者兼脚本演出の内山次郎(内村さん)、マサルの幼なじみで役割不明の大島耕作(大竹さん)らが所属する劇団兼探偵事務所「エンジェル社」に、ある日、女優志望の夕子(藤原令子さん)が劇団と勘違いして訪れる。さらに、エンジェル社に父親に会いたがっている孫の願いをかなえるため、父親に顔がそっくりなマサルに父親のふりをしてほしいという依頼が舞い込み……というストーリー。
内村さんとさまぁ~ずが出演する映画といえば、「ピーナッツ」(06年)を思い出すが、今回は番組タイトルである「内さま」を冠しているだけあって、予想以上のゆるさとなりゆき感にあふれている。3人が演じている役どころも、どこか普段の3人を彷彿(ほうふつ)とさせるようなキャラクターでもあることから、バラエティー番組のノリで楽しめ、全編に通常の映画とは異なる雰囲気が漂っている。バラエティー番組を基にした映画だけに、ストーリーはどうなることかと思っていたが、小気味よく練り込まれたせりふの数々や、もはやツッコミにしか聞こえないようなせりふまで盛り込まれている。笑いが中心ではあるものの、見終わったときに温かい気持ちにさせられるのが不思議だ。とにかく大勢の芸人たちが登場し、あっさりと予定調和をはずれた笑いの渦が巻き起こる展開は気軽で楽しく、何度も見たくなる。「内村プロデュース」(テレビ朝日系)のメンバーや、当時の番組で結成された「NO PLAN」など、お笑い好きにはたまらないサービスカットもうれしい。TOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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