女優の井上真央さんが主演するNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が18日放送の第42回「世界に賭ける糸」で群馬編に突入する。群馬編で、ひときわ存在感を放つのが、21年ぶりに大河ドラマに出演することが話題になっている女優の三田佳子さんだ。群馬で美和(井上さん)を支える阿久沢せいを演じる三田さんは「群馬の母になりたい」という熱い思いで出演を決めたといい、「役を通してドラマに活力を与えていければ。真央ちゃんとは初対面だけど、起爆剤になれるなら」と話すように、その存在感で新しい風を吹き込んでくれそうだ。
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「花燃ゆ」は、幕末の長州藩士で思想家の吉田松陰(伊勢谷友介さん)の妹・文が主役のオリジナル作品。文は長州藩の尊王攘夷(じょうい)派の中心人物・久坂玄瑞(東出昌大さん)と結婚し、久坂が死去した後は、群馬県初の県令(現在の県知事)の楫取素彦(大沢たかおさん)と再婚した人物。文は美和と名を改めている。
11日放送の第41回「いざ、群馬へ」では、楫取が群馬県令に任命され、美和と姉で楫取の妻・寿(優香さん)の3人が群馬に到着する……という展開だった。第42回は群馬編に突入し、楫取が日本初の官営の器械製糸工場・富岡製糸場で絹産業の発展に情熱を注ぐ姿が描かれる。
群馬編で注目されるのが、三田さんが演じる架空の人物・阿久沢せいだ。せいは群馬県勧業課の重鎮・阿久沢権蔵(江守徹さん)の妻で、群馬で美和や楫取夫妻を支え、美和のよき理解者となる。とにかく豪快な女性で、11日放送の第41回で初登場した。
三田さんが演技について「『かかあ天下とからっ風』ともいわれるように群馬の女性は声が大きい。笑い方も『おほほ』ではなく『わはは』。多少強調させながら、これは群馬の人だ!と思ってもらえるようにしました」と話すように、豪快な人物を演じている。また、せいが地元の有力者である夫を手のひらで転がすような場面もあって、三田さんと江守さんが演じる夫婦のコミカルなシーンも話題になりそうだ。
「いのち」(1986年)と「花の乱」(94年)で2度の大河主演を経験した“大河女優”として知られる三田さんは、“大先輩”として井上さんにアドバイスすることもあるようで、「ここまで主演をやってきたので、力は十分ついているとは思いますが、私も先輩たちにいろいろ教えてもらったことがある」と“伝統”を継承しているという。
「花燃ゆ」は、松陰や久坂ら志士を中心とした物語が展開された後、“大奥”編、明治時代……というように変化してきたが、三田さんが演じるせいははこれまでいなかったキャラクター。美和と楫取の距離も次第に近くなっていき、鹿鳴館の舞踏会デビューがあるなど、華やかになっていくこともあり、今後の展開が注目される。
「花燃ゆ」はNHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送中。
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