KEYTALK:初の武道館ライブで感涙 ツインボーカルの歌って踊れるロックバンド

初の日本武道館ライブを10月28日に行ったKEYTALK(カメラ:後藤壮太郎)
1 / 16
初の日本武道館ライブを10月28日に行ったKEYTALK(カメラ:後藤壮太郎)

 最近のバンドシーンで人気の踊れるロックバンドの一角として、アイドル的な人気を誇る4人組「KEYTALK(キートーク)」が、10月28日に初の日本武道館(東京都千代田区)で公演「KEYTALKの武道館で舞踏会~shall we dance?~」を開催した。会場には約1万1000人の観客が詰め掛け、ダンサブルなビート、多彩な表情を映し出すツインボーカルに合わせて、手を挙げ体を揺らして記念すべきライブを楽しんでいた。

ウナギノボリ

 映画「Shall we ダンス?」のテーマが武道館に鳴り響く中、「一緒にここ武道館で、アツい、アツすぎるダンスをしないか?」という館内放送で、開演前から場内を盛り上げたKEYTALK。メンバーは炎が噴き上がるステージの下から、ポップアップで飛び出して登場すると、観客の手拍子に合わせて、息つく間もなく1曲目「YURAMEKI SUMMER」が始まった。間奏ではボーカル&ギターの寺中友将さんが缶ビールを一気に飲み干し「武道館行くぞ~!」という掛け声で、観客は一気に沸き立った。

 MCでは「下北沢(東京都世田谷区)から来ましたKEYTALKです!」とあいさつ。ステージ上には、彼らがデビュー前によく出演していたライブハウス「下北沢シェルター」のステージの広さを示す模様があり、ギターの小野武正さんは、「俺が今立っているここは、下北沢シェルターなら通路です」と説明。小さなライブハウスから武道館までの道のりを振り返り、今に至る実感をかみしめた様子だった。

 ボーカル&ギターの首藤義勝さんは「1万1000人、一人一人にお礼を言って回りたいくらい、感謝の気持ちでいっぱいです。KEYTALKのライブがあるから、仕事や勉強を頑張れるとか、ちょっとずつでもみんなの背中を押してあげられるバンドになりたいです!」と目を潤ませ、「これまでありがとう!」と支えてきてくれたスタッフやメンバーへの感謝の気持ちを表した。また、寺中さんは「今日という日が決まったときは、もっと先のことだと思っていたけど、あっという間にこの日が来てしまって。どんどん曲が過ぎていくので、1曲1曲楽しんでいきたいです」とコメント。冒頭の缶ビールの一気飲みに続き、「太陽系リフレイン」ではハーネスを装着しての“空中ギターソロ”を披露、アンコールでは「夕映えの街、今」を演奏しながら、上半身裸になって鍛えた体を見せつけた。ドラムの八木優樹さんは、ライブの冒頭で、ぐんぐんせり上がっていくドラムセットでドラムソロを披露し、「かかってこいよ!」と観客をあおり、「今が人生のハイライトです」と語った。終始激しいドラミングを聴かせ、演奏で武道館ライブのうれしさを体現した。

 この日は、インディーズ1枚目のシングル「消えていくよ」や、アルバム「HOT!」の収録曲、アニメ「ドラゴンボール超」のエンディングテーマで最新シングルの「スターリングスター」など、2010年のインディーズデビューから現在までを網羅した全30曲を披露。「消えていくよ」では、デビュー当時の映像をスクリーンに映し出す演出もあった。さらにミディアムバラードの「バイバイアイミスユー」では、サプライズで観客が携帯のバックライトを揺らす演出があり、たくさんの光が客席を埋めつくす様子にメンバーが感激して涙ぐむ場面も。インディーズからの5年余りの活動を、彼ら流のユーモアを込めた多彩な演出と感動、そして熱い演奏で締めくくった。

 なおKEYTALKは、12月1、2日にホームグラウンドである下北沢のライブハウス「下北沢GARDEN」で、モバイルサイト会員限定ライブ「うんぴだよ~全員集合~」を開催する。

 (取材・文/榑林史章)

写真を見る全 16 枚

芸能 最新記事