マンガ新連載:「淋しいのはアンタだけじゃない」 「BJ創作秘話」作者が描く聴覚障害の世界

吉本浩二さんの「淋しいのはアンタだけじゃない」のカット=小学館提供
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吉本浩二さんの「淋しいのはアンタだけじゃない」のカット=小学館提供

 雑誌やウェブで始まった注目作を取り上げる「マンガ新連載」。手塚治虫にかかわった人たちを取材したルポマンガ「ブラック・ジャック(BJ)創作秘話」などで知られる吉本浩二さんの新作「淋しいのはアンタだけじゃない」が、8日発売の「ビッグコミックスペリオール」3号で始まった。今度は聴覚障害をテーマに緻密(ちみつ)な取材を敢行し、その世界を描き出している。

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 第1話では冒頭9ページにわたり聴覚の仕組みと難聴について分かりやすく説明。そこから場面は一転し、2014年に日本中を驚かせた事件について、吉本さんが真実を知るべく聴覚障害者に取材を敢行する。そこには聴覚障害者が見る世界、想像も付かない苦労が描かれる……というストーリーだ。

 ◇小学館 ビッグコミックスペリオール編集部 櫻井健一さん

 かつてなかったマンガになるのではと思います。「BJ創作秘話」「さんてつ」を送り出してきたマンガ家・吉本浩二さんは日本福祉大学のご出身。ただ福祉関係からは遠い職歴でした。そんな吉本さんが新作では、あるご縁にも助けられ、聴覚障害の世界を描くことに。そしてご縁は不思議な糸でつながっていき………。

 日本中を騒がせたある事件も取り上げます。この事件は既に映像作家の森達也さんが映画にされると発表されていますが、森さんと吉本さんはお会いしたものの、互いにその内容については関知していません。

 新しいドキュメントマンガが始まります。ぜひ最後まで読んでいただき、読者の皆さんにも一緒に考えていただければ幸いです。

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