サンドウィッチマン:伊達が語る相方・富澤への思い 「倒れるときは一緒に」

新番組「帰れマンデー見っけ隊!!」に出演する「サンドウィッチマン」の伊達みきおさん
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新番組「帰れマンデー見っけ隊!!」に出演する「サンドウィッチマン」の伊達みきおさん

 お笑いコンビ「サンドウィッチマン」と「タカアンドトシ(タカトシ)」がMCを務める新バラエティー番組「帰れマンデー見っけ隊!!」(テレビ朝日系、月曜午後7時)が16日、初回3時間スペシャルでスタートする。まんたんウェブでは、“コンビ愛”の強さで知られる両コンビ、4人にリレーインタビューを行った。初回はサンドウィッチマンの伊達みきおさんに、相方の富澤たけしさんへの思いなどについて話を聞いた。

ウナギノボリ

 ――芸人になったきっかけは?

 高校卒業後に就職していましたが、そのときに高校で一緒だった富澤から誘われました。お笑いには、元々興味がありましたよ。ですが(伊達さんは仙台・伊達家の末えいで)家が厳しいから、オヤジが風呂に入っている間にこっそりお笑いを見ていました。家で堂々と見ることができたのは、「バラエティー生活笑百科」(NHK)。これが抜群に面白くて、上沼恵美子さんのファンでした。家族がみんな好きでした。

 ――富澤さんとコンビを組む経緯は?

 富澤が中学校の同級生とコンビを組んでいたとき、仙台の劇場に(出演するのを)見に行ったことがあるんです。「別の世界に行っちゃった」と思いましたし、(中身も)面白かったですよ。そうこうしているうちに仙台の劇場がなくなって……。そうしたら富澤が「実はお前とやりたかった」と言ってきました。お笑い芸人は面白い世界ですし、興味はありましたが、その時はすぐ仕事を辞めることができなかった。でもアイツは僕が仕事を辞めるのを待っていました。正直、『(僕が)仕事を辞める』と言っても、口だけみたいなところはありましたが……。(芸人になることは)現実的でないし……。

 ――厳しかった両親の当時の反応は?

 納得はしてません。「無理だ。伊達家にそんな人はいない」と言われましたね。それでも、富澤のこともあるし、「3年間好きなことをやらせて」と言って、上京しました。

 ――ブレークするまで時間がかかりました。

 上京してお笑い芸人をやっていましたが、当初はテレビに出る芸人を見て「ああいうふうになれるわけがない」と思っていたところがありました。周囲に芸人がたくさんいて、「日々楽しければそれでいい」という面はありましたね。ライブを週2、3回やって「受けた」「すべった」と会話をして、20代はそういう毎日。何の用事もないのにお互いに会ったり……。

 ――解散する話も、一度だけ出たそうですね。

 30歳の手前で、富澤が「もうやめようか」と言ってきました。ライブで受けているのに、(出演など)何の話も来なかったですし。ですが、「ちょっと中途半端かな。30(歳)までは一生懸命やろう」と言いました。アイツも僕を(お笑いの世界に)誘った手前もあり、30歳前だとやり直しが利くと思って、考えた末に言ってくれたと思うんです。

 ――そして「エンタの神様」(日本テレビ系)で人気になります。

 「エンタの神様」も3カ月に1度のペースで2年ですからね。それで給料が上がったわけでもないし、(富澤さんと)2人で暮らさなくちゃいけないのは変わらない。変わったのは(2007年の)「M-1グランプリ」の優勝でしょうか。

 ――相方のここが好き!という点は?

 ちゃんとネタ作ること。ネタ作りは真剣ですし、納得するネタを作ります。言い回しや間など本当に細かいですし、真面目。その技術はすごい。前の相方のときも、ネタは抜群に面白かった。僕はネタが作れないので、ネタを作れるってすごいと思います。責任を持って作るから、そこは100%信頼しています。今はさすがにスタッフの力も借りてネタを作っていますが、最後に校正をかけるのは富澤で、そこでネタがガラッと変わり、一気に富澤テイストになりますよ。本当にすごい。

 ――相方との忘れられない思い出は?

 高校時代ですね。ラグビー部の練習で、ある先輩が雨が降って水たまりができると、富澤に「泳げ」と言ったんです。するとアイツは即座に「泳ごうと思ったんです」と切り返して、先輩が笑い転げていました。そして「伊達と富澤でメドレーをしろ」と言われたので、メドレーをしましたよ。それでその日の練習は終わり、誰も服が汚れていませんでした。僕と富澤以外は。

 ――2人で芸をやったのが初めて? 「サンドウィッチマン」の“原型”ですか?

 そうですね。

 ――富澤さんがいなくなったら芸能界を引退すると言っています。

 そんな深いつもりはないんです。でもアイツが誘ってこの世界にいるので、そういうことかな。2人でやっている仕事ですから。そこは大事。

 ――相方に言いたいことは?

 40歳になりますと、お互いに体調面が……。忙しいことは、充実と捉えていますが……。まあ、倒れるときは一緒に倒れよう。どっちか一人はやめよう。「倒れるときは連絡をくれ!」ですかね。

 ――芸人たちからの評価が高い。なぜだと思いますか?

 それはネタですから、富澤への評価です。特に考えていませんね。

 ――10年後はどうなっている?

 53歳ですか。変わらず毎年ライブができていれば、それに越したことはありません。「面白い」と言ってもらえる状況でありたい。

 ――新番組の「帰れマンデー」は、サンドウィッチマンとしてゴールデン帯の初レギュラーになります。

 憧れのゴールデンタイムですね。冠番組ではありませんが、タカトシさんの足を引っ張らないようにしたいし、むしろ(相手に)差を付けられるぐらい頑張りたい。あちらは(ゴールデン帯の番組を経験して)分かっていると思いますので、ぜひ話を聞いてみたいですね。

 ――次の狙いはゴールデンの冠番組ですか?

 (大笑いして)後の話ね。冠はプレッシャーがすごいでしょう? 月曜7時もすごいですけどね。ただ(帰れマンデーは)気負うようなタイプの番組ではないので、あまり気負わずにいきたい。頑張りますよ。(テレビ朝日が)我々に託してくれたわけですから。M-1もそうですが、テレビ朝日さんとは縁がありますよね。

 *「帰れマンデー見っけ隊!!」は、両コンビが出演する「帰れまサンデー・見っけ隊」(日曜午後4時半)が、月曜午後7時台に引っ越し、タイトルを変更して放送される新番組。日曜夕方に放送されていた“与えられた課題をクリアできなければ帰れない”などの企画をさらにパワーアップさせた過酷な企画に挑戦する。

 16日の初回3時間スペシャルは、「秘境路線バスに乗って飲食店見つける旅」と「帰れま10」の人気企画2本立て。サンドウィッチマンと森昌子さん、親子お笑いコンビ「完熟フレッシュ」が神奈川県・丹沢で路線バス旅を繰り広げ、「帰れま10」はゲストに波瑠さん、沢村一輝さんらを迎えて、タカトシがハンバーグチェーン店の人気メニューベスト10に挑む。

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