映画「そして父になる」(2013年)や「万引き家族」(2018年)などで知られる是枝裕和監督の新作映画「真実」(10月11日公開)が、8月28日~9月7日に開催される「第76回ベネチア国際映画祭」コンペティション部門のオープニング作品に選ばれたことが7月18日、分かった。同映画祭は、「ベルリン国際映画祭」「カンヌ国際映画祭」と並び“世界三大映画祭”と呼ばれ、世界最古の歴史を持つ。最も注目を集めるのがコンペティション部門のオープニング作品で、日本人監督が手がけた作品が選ばれるのは初めて。
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同作には、世界トップレベルの俳優陣が集結。「シェルブールの雨傘」(1963年)で知られる仏女優のカトリーヌ・ドヌーヴさん、「ポンヌフの恋人」(1991年)に出演した仏女優のジュリエット・ビノシュさん、「6才のボクが、大人になるまで。」(2014年)などで知られる米俳優のイーサン・ホークさんらが出演。ドヌーヴさんが主演を務める。
映画は、国民的大女優ファビエンヌが自伝本「真実」を出版し、米国で脚本家として活躍する娘のリュミール、テレビ俳優の娘婿(むこ)のハンク、2人の娘のシャルロット、ファビエンヌの現在のパートナーと元夫、長年の秘書がその出版祝いのために集まった。全員の気がかりは、「一体彼女は何をつづったのか?」ということだった。自伝は次第に、母と娘の間に隠された愛憎渦巻く「真実」をあらわにしていく……というストーリー。
是枝監督は「私の新作『真実』が、ベネチア国際映画祭のコンペティション部門オープニング作品に選ばれたといううれしいお知らせをいただきました。大変光栄です」と喜びを語り、「撮影は昨年の秋に10週間パリで行いました。発表された通り、キャストは本当に華やかなのですが、物語の7割は家の中で展開していく、小さな小さな、家族のお話です。その小さな宇宙の中にできる限りの後悔やうそや見栄やさみしさや、和解や喜びを詰め込んでみました。どうぞ、お楽しみください」とメッセージを送っている。
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