松岡昌宏:ミタゾノ、大恋愛、死役所…再放送で注目 演技の振り幅

人気グループ「TOKIO」の松岡昌宏さんの主演ドラマ「家政夫のミタゾノ」のロゴ画像(C)テレビ朝日
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人気グループ「TOKIO」の松岡昌宏さんの主演ドラマ「家政夫のミタゾノ」のロゴ画像(C)テレビ朝日

 主演ドラマ「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系)で、なぜか女装をしている謎多き家政夫・三田園薫を演じている人気グループ「TOKIO」の松岡昌宏さん(43)。先日放送されたリモートドラマも「神回」などと話題を集めた。そんな松岡さんがエリート精神科医役を演じた「大恋愛~僕を忘れる君と」(2018年放送、TBS系)、ミステリアスで闇の深い職員を演じた主演ドラマ「死役所」(2019年放送、テレビ東京)が再放送され、「松岡くんの振り幅に驚く」「演技の振り幅カオスすぎ」と視聴者の注目を集めている。“役者・松岡昌宏”の魅力に迫ってみたい。

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 ◇数々のドラマで主演 シリーズ化された作品も多数

 松岡さんは、1977年1月11日生まれ、北海道出身。A型。1994年、TOKIOとして「LOVE YOU ONLY」でCDデビューした。役者としては、特殊能力を持つ主人公を演じた「サイコメトラーEIJI」シリーズ(1997年ほか、日本テレビ系)、クリアしなければ死んでしまうという“命題”を乗り越えていく主人公を演じた「天国に一番近い男」シリーズ(1999年ほか、TBS系)、松岡さん演じる看護師の成長を描いた「ナースマン」シリーズ(2002年ほか、日本テレビ系)、“仕事人”経師屋の涼次を演じた時代劇「必殺仕事人」シリーズ(テレビ朝日系)など、時代劇からコメディー作品まで幅広く活躍。シリーズ化された作品も多い。

 松岡さんの出演作の再放送が続いているが、主演ドラマ「マンハッタンラブストーリー」(2003年放送、TBS系)についても、再放送希望の声があがっている。宮藤官九郎さんが脚本を手がけた、コーヒーにすべてをかける純喫茶の店長(松岡さん)が、常連客の恋愛騒動に巻き込まれていく様子を描いた物語。普段は無口で無表情だが、心の中では客同士の会話にツッコミを入れるなど、松岡さんの演技がキラリと光る作品だった。

 ◇松岡昌宏は「決断力があって、男らしい」

 40代に突入した松岡さんが出演した「家政夫のミタゾノ」シリーズ(2016年ほか)では、依頼人の家庭の内情を覗き見しては、その秘密をネタにその家を崩壊させるのが趣味という女装した家政夫・三田園薫を演じている松岡さん。「痛み入ります」という決めぜりふがあり、毎回、三田園が家事の“裏技”を披露することも話題で、現在は第4シーズンが放送中の人気コンテンツとなっている。

 役者・松岡昌宏にとっても、これまでとはひと味ちがう姿を見せることとなった転機の作品となったのではないか。「家政夫のミタゾノ」の第1シーズンから手がけるテレビ朝日の秋山貴人プロデューサーに、起用理由を聞いてみると、「松岡さんはすごく男らしいイメージがあって。実際、松岡さん自身も決断力があって、(皆を)率先している男らしい方。一番“女装”というところから離れている方なのかな」と振り返る。役とは真逆のイメージを持つ松岡さんを起用することによる化学反応も期待したという。

 秋山さんによると、現場では、松岡さんがスタッフの意識を高めながら楽しく撮るというスタイルで撮影が行われている。皆を率先して引っ張る“兄貴”のような人柄といい、「皆さんがお持ちのイメージと変わらない感じですね」と明かす。

 ◇“熱さ”とのギャップ

 「大恋愛」では、戸田恵梨香さん演じる産婦人科医の北澤尚と婚約するエリート精神科医の井原侑市を演じた松岡さん。結婚式まであと1カ月となったある日、尚から突然、婚約破棄をされてしまうが、尚が若年性アルツハイマーだとわかると、主治医として尚を支えようとする。そんな中で、自分の尚への本当の気持ちに気づいていく……という役どころを好演した。落ち着いた声も印象的で、SNSでは「かっこいい松兄」「いい男すぎる」などの声もあがっている。

 「死役所」では、あの世の市役所ならぬ「死役所」で働くシ村役で、常に貼り付いたような笑顔を見せながらも、時折冷徹な表情を見せるミステリアスな男を好演。根強い人気のある原作マンガを実写化した作品だが、SNSでは「シ村さんハマり役」などと話題を集めた。

 これまで“熱い男”を演じることが多かった松岡さんだが、近年では、「家政夫のミタゾノ」をはじめ、「死役所」でも見せたクセの強いキャラクター、「大恋愛」で見せた好青年など、役の幅が広がった印象だ。バラエティー番組などで見せる松岡さんの“兄貴”っぷりは、全く感じさせずに、役ごとの世界観を作り上げている。

 松岡さん自身、「死役所」に出演時、「今まで意外と血が通った、熱血漢な役が多かったので、ある種新しい境地ではあるのかなと思っています。まあ『女装』という新しいパターンもありましたが(笑い)」とコメントしていた。

 秋山さんは、「やっぱり表現の幅といいますか、振り幅がものすごい。経験も、持っている知識もそうですし、すごいですよね。時代劇も、現代劇もできて、振り幅がすごい」と松岡さんの振り幅について語る。

 役者としての魅力については、「目力がすごいですよね。ミタゾノさんって寡黙なキャラクターですけど、やっぱり、目力で『この人、何か考えているのかな?』『こういうことやろうとしているのかな?』というのをお客さんに想像させるというのは才能ですよね」と評価する。

 40代となり、ますます役者としての幅を広げている松岡さん。放送が再開した「家政夫のミタゾノ」はもちろん、今後どんな顔を見せてくれるのか楽しみにしたい。

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