「時をかける少女」(2006年)、「サマーウォーズ」(2009年)などで知られる細田守監督の新作劇場版アニメ「竜とそばかすの姫」が7月16日に公開される。新作の公開を記念し、日本テレビの映画枠「金曜ロードショー」では、7月2日から3週連続で細田守監督の作品を放送しており、16日午後9時からは「サマーウォーズ」(2009年)が放送される。細田監督は「今回の作品は、いろんな過去作品の連続性上にある」と語っており、特に「サマーウォーズ」は、さまざまな共通点があり、ファンの間で話題となっている。そこで、「サマーウォーズ」と「竜とそばかすの姫」を紹介する。
ウナギノボリ
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「サマーウォーズ」と「竜とそばかすの姫」の最大の共通点は、仮想世界が舞台であることだ。「サマーウォーズ」では<OZ(オズ)>、「竜とそばかすの姫」では<U(ユー)>という仮想世界が描かれている。「サマーウォーズ」の公開から、よりインターネットが身近になった今、「竜とそばかすの姫」ではどのような仮想現実の物語が描かれるのか、注目したい。さらに、「サマーウォーズ」の<OZ>には、クジラの姿をした守り主のジョンとヨーコが登場したが、「竜とそばかすの姫」の予告編にもクジラの姿が描かれている。クジラは、細田監督の「バケモノの子」(2015年)でも重要なシーンで登場している。新作では、クジラがどんな活躍を見せるのだろうか。
「サマーウォーズ」の<OZ>では、参加者はアバターとして描かれた。「竜とそばかすの姫」の<U>では、参加者は「As(アズ)」と呼ばれている。「サマーウォーズ」では、<OZ>の世界に主人公・健二をかたる正体不明のアバター・偽ケンジが現れたが、「竜とそばかすの姫」では、<U>に横暴に振る舞うAs・竜が現れ、その正体探しが始まる。
細田監督作品といえば、重要なテーマとして描かれているのが「家族」。「サマーウォーズ」では、ヒロイン・夏希の親戚の大家族の絆が物語のキーとなった。「竜とそばかすの姫」では、新たな「家族」の姿が描かれる。
「竜とそばかすの姫」は、過疎化が進む高知の田舎町で父と暮らす17歳の女子高生・すずが、超巨大インターネット世界<U>と出会い、成長していく姿を描く。幼い頃に母を事故で亡くし、心に大きな傷を抱えていたすずはある日、“もう一つの現実”と呼ばれる超巨大インターネット世界<U>と出会い、ベルというアバターで参加することになる。心に秘めてきた歌を歌うことで、あっという間に世界に注目される存在となっていくベル(すず)の前に竜の姿をした謎の存在が現れる。
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