虎に翼:憲法記念日の“神回”か 法律自体が守るもの=水源 爽やかな幕切れに視聴者の反応は?

NHK連続テレビ小説「虎に翼」第25回の一場面 (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「虎に翼」第25回の一場面 (C)NHK

 伊藤沙莉さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第25回が、5月3日に放送され、終盤の桂場(松山ケンイチさん)と寅子(伊藤さん)のやりとりが視聴者の注目を集めた。

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 第25回では、昭和11(1936)年12月。1年半に及んだ直言(岡部たかしさん)の「共亜事件」がいよいよ結審の日を迎えた。寅子(伊藤さん)とはる(石田ゆり子さん)は、傍聴席から直言を見守り、法廷の外では優三(仲野太賀さん)やよね(土居志央梨さん)たちが待っていた。裁判長の武井(平田広明さん)が言い渡した判決は、「被告人はいずれも無罪」というものだった。

 判決後、穂高(小林薫さん)は桂場と酒を酌み交わし、判決文に込められた思いを絶賛する。

 終盤、寅子はいつもの甘味処で桂場を待ち伏せする。桂場にどうしてもお礼を言いたかったという寅子。法を司る裁判官として「当然のことをしたまで」という桂場を前に「ずっと考え続けてきたこと」として「法律とは何なのか」についてを話し出す。

 「私は法律って守るための盾や毛布のようなものだと考えていて。私の仲間は戦う武器だと考えていて。今回の件でどれも違うなって……。法律は道具のように使うものじゃなくて、法律自体が守るものというか。例えるならばきれいなお水が湧き出ている場所というか」

 この言葉に「水源のことか?」と興味を示す桂場に、「はい」と答える寅子。

 「私たちはきれいなお水に変な色を混ぜられたり。汚されたりしないように守らなきゃいけない、きれいなお水を正しい場所に導かなきゃいけない。その場合、法律改正をどうとらえるか微妙なところではりますが、今のところは、私の中では法律の定義が、それがしっくりくると言いますか」

 そんな寅子に桂場は「君は裁判官になりたいのか? 君の考え方は非常に……」と言いかけるが、「そうか、ご婦人は裁判官にはなれなかったね、失礼」とあえて言葉を止め、「高等試験は受けるのか?」と聞き直す。

 寅子が「はい」と即答すると、桂場は「そうか。私はやめたほうがいいと思うが、せいぜい頑張りたまえ」とエールを送った。

 寅子をその場に残し、店を出たあと、一瞬、顔に笑みを浮かべた桂場。SNSでは「桂場さん、寅ちゃんとベクトル同じかな?」「『潔癖』と『きれいな水』おお! 共鳴!!」」「法律は水源。ものすごくステキな言葉だよね」「法律は水源。なんて素晴らしいたとえ」などと視聴者は反応。

 「今週のラストは誠に爽やかでございました」「今年は『虎に翼』で爽やかな憲法記念日の朝だったね」「重厚なテーマなのに爽やか。やっぱり泣いてしまう憲法記念日の神回」といった感想も書き込まれた。

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