成海璃子:初大河「平清盛」は毎日が新鮮 「やれるのなら、いつか主役も」

「平清盛」で滋子を演じる成海璃子さん=NHK提供
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「平清盛」で滋子を演じる成海璃子さん=NHK提供

 NHK大河ドラマ「平清盛」の22日放送の第29回「滋子の婚礼」で、成海璃子さん演じる滋子と松田翔太さん演じる後白河上皇の婚礼シーンが登場する。大河ドラマ初出演で後白河から愛され、のちに高倉天皇の生母となるという重要な役どころに挑戦中の成海さんに話を聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 ドラマは、武士が貴族たちから差別されていた時代、武士の新興勢力・平氏の元で育てられた少年が、瀬戸内海の海賊を束ねて“武士の王”となり、貿易こそがこの国が豊かになる道だと人々に説く……という物語。平清盛(松山ケンイチさん)は白河法皇(伊東四朗さん)の“落胤(らくいん)”で、忠盛(中井貴一さん)が養子にしたという設定で描かれる。

 成海さんが演じる滋子は、清盛の妻・時子(深田恭子さん)と清盛の政治的支柱となる時忠(森田剛さん)の妹で、のちに建春門院と呼ばれる。平家の躍進のきっかけとなった平治の乱のあと、滋子は時忠から頼まれて後白河に嫁ぎ、後白河のわがままに付き合ううちに信頼を得て、平家と王家に良好な関係をもたらす。美人で酒豪、気の利く女性だったという言い伝えがある。

 劇中の滋子のトレードマークはくせ毛。平安時代はストレートヘアが美の基準だったといわれていることもあり、ドラマの中で滋子の姿はひときわ目立つ。成海さんは、滋子がくせ毛という設定を聞いたときとても驚いたという。「(出演者が集まった)ポスターを見ると、私だけで髪がクルクルで……。面白い役ですよね。時代劇で面白いことができるのはうれしい」と笑顔で話す。

 滋子は見た目以外も存在感があり、自分の意見をしっかりいう芯の通ったところがあるかと思えば、姉に対して“あっかんべえ”をするなどコミカルな一面がある女性として描かれている。成海さんは「脚本家の藤本(有紀)さんが面白がって書いているんだなと思う。滋子は思ったことをズバッと正直に言うのがいいところですよね」と話すように、楽しみながら演じている様子。第29回の婚礼シーンで披露する衣装については、「天女みたい。髪もファンシーになっていてすごくキレイで、平安時代では見ることがない感じになっています」と話す。

 ドラマで自由奔放な人物として描かれている後白河については「自由に振る舞っているように見せて、滋子に見透かされている。子どもっぽい人だなと思う」と評する。成海さんと後白河を演じる松田さんは旧知の仲で、映画「イキガミ」(08年)やドラマ「ドン★キホーテ」(11年)などで共演経験がある。成海さんは、松田さんについて「仲よくさせていただいているので、うれしい。でも、緊張するんです。あっ、深い意味はないですよ」とうれしそうに語る。

 成海さんは、主演の松山さんとも映画「神童」(07年)で共演経験があり、今作での再共演を「うれしいですね。松山さんは今、お父さんなんですよ。カッコいい!」と喜び、「清盛は松山さんしかできない役。すごい人だと思っています」と敬意を表す。「松山さんのように大河ドラマで主演をしてみたい?」と聞くと、「大河はすごい役者さんがたくさん出ていて、お祭りのようなイメージ。毎日が新鮮です。現場で初めて知ったこともあって、楽しんでいるけど、松山さんを見て、大河の主役は大変なことだと思いました。1年間やるのは覚悟が必要ですね……」と話しながらも、「でも、やれるのなら、いつかはやりたい」と意欲を燃やしていた。

 「平清盛」は、NHK総合テレビで毎週日曜午後8時に放送。第29回「滋子の婚礼」は22日放送。

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