ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
話題のライトノベルの魅力を担当編集が語る「ラノベ質問状」。今回は、「ソードアート・オンライン」(川原礫著、abec画)です。電撃文庫編集部の三木一馬さんに作品の魅力を聞きました。(回答はほぼ原文のまま掲載)
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−−この作品の魅力は?
この作品の根幹は、「仮想大規模オンラインロールプレイングゲーム」=VRMMOのバーチャルワールドに取り込まれたプレーヤーたちがゲームクリアまで抜け出せないデスゲームに挑む、というところです。そんな一見殺伐としたストーリーであるにもかかわらず、登場するキャラクターたちはとても元気で、明るく、そして前向きです。
クリアを目指すストイックな「黒の剣士」キリト、彼を慕う少女アスナ、ギルド長をつとめる気高き戦士ヒースクリフなど、人間味あふれるすてきなキャラたちばかりです。その彼らが織りなすドラマが一番のセールスポイントであると思います。
−−作品が生まれたきっかけは?
この作品は、もともと著者である川原礫さんが自身のホームページで7年半にわたり連載し続けてきたオンライン小説を電撃文庫として刊行したのが始まりです。個人での活動ながら、650万PVを誇る、ウェブ上の大人気小説でした。それを読ませていただき、川原さんに出版の打診をしたというのが経緯となります。7年半にわたって書き続けた小説は、まだまだ続きがありまして、その魅力は今後もどんどん高まっていきますので(もちろん今でも相当ありますが!)、楽しみにしていてください。
−−作者とイラストレーターはどんな方でしょうか?
以前「アクセル・ワールド」のときにも触れさせていただきましたが、川原さんは、非常に腰の低い方です。担当の自分が心配になるくらいです(笑)。そしてabecさんは、エロいひとです。それしかないですよね……というのは冗談で、「ソードアート・オンライン(SAO)」の挿絵にこの方を起用させていただいた理由は、「SAO」の重厚で緻密(ちみつ)なゲーム世界を描くことができ、なおかつキャラクターたちも生き生きと表現してくださるスキルをお持ちだと感じたからです。
ちなみに、最初にabecさんにご連絡したとき、「この作品は面白いんですか?」と聞かれて、「面白いに決まってるでしょう!!!」とやや逆ギレ気味に(あのときは本当にすみません)熱意を伝えた記憶があります。後から聞いたところによると、abecさんは当時かなりお忙しく、先の返事いかんで挿絵を受けるかどうか考えていた……ということでしたので、結果振られなくて良かったです(笑)。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします
キリトとアスナの物語はまだ序盤といったところです。はたして彼らは、この「ソードアート・オンライン」という壮大な物語に、どういう礎(いしずえ)をもたらしていくのか。「これはゲームであっても、遊びではない」という「SAO」プログラマー茅場晶彦の言葉の意味とは何なのか。決して後悔させませんので、ぜひおつきあいください。
アスキー・メディアワークス 電撃文庫編集部 三木一馬
ソードアート・オンライン 川原礫著、abec画 アスキー・メディアワークス 1~4巻発売中
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