ラノベ質問状:「ゴールデンタイム」 著者が“仕事頑張る”誓い

竹宮ゆゆこさん作、駒都えーじさんイラストの「ゴールデンタイム」2巻(アスキー・メディアワークス)
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竹宮ゆゆこさん作、駒都えーじさんイラストの「ゴールデンタイム」2巻(アスキー・メディアワークス)

 話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は“自称いろいろ完璧なお嬢さま”のヒロインに振り回される大学生活を描いたラブコメディー「ゴールデンタイム」(竹宮ゆゆこ著、駒都えーじ画)です。アスキー・メディアワークス電撃文庫編集部の湯浅隆明さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 「ゴールデンタイム」は、電撃文庫では珍しく大学を舞台にした青春ラブコメになっています。中学、高校とはまた違ったちょっと大人の恋愛模様が描かれていて、大人が懐かしみながら読むのもよし、大学生が共感しながら読むのもよし、中高生が少し先の世界に思いを馳(は)せながら読むのもよしな内容になっています。著者の前作「とらドラ!」にあったこまやかな心情描写や魅力的なキャラクター、独特の笑いの竹宮節ももちろん健在。多くの方に幅広く読んでいただきたい作品です。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 「とらドラ!」完結後、竹宮さんが得意な部分は残しつつどう差別化していくかはやはりひとつのテーマでした。そのひとつの答えが、前述したように舞台を大学に設定したことです。従来の電撃文庫からすると冒険ではありますが、思い切ってチャレンジしていこうと決断しました。

 −−作家さんとイラストレーターさんはどんな方でしょうか?

 竹宮さんはご自身があとがきなどでも書かれているとおり、おいしいものが大好きな小市民です。普段の雑談は食べ物のことと生活雑貨などの話題が多いです。

 駒都えーじさんは、キャラクターもかわいくて華のある絵を描かれる方ですので、大学が舞台という作品の間口を広げてくれると思いお願いをしました。いつもお忙しいなか、大変なこだわりとエネルギーをかけて期待以上のものを描いていただいているので感謝しています。

 −−編集者として、この作品にかかわって興奮すること、逆に大変なことについてそれぞれ教えてください。

 純粋に竹宮作品をいち早く読めるのはうれしいですね。仕事とはいえいつも楽しんで読んでいます。人前で読み込み中に意表を突いたギャグに出くわした時など、笑いをこらえるのに必死です。イラストもクオリティーの高いものをいただけるので、そのかわいさにいつも興奮しています。

 大変なことは、やはり半端なものは出せないというプレッシャーと、お2人ともクオリティーを追求するタイプなので、進行の調整に苦労することでしょうか……。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 現在、絶賛3巻執筆中です! 万里と香子の関係の行方は、以前のかかわりが白日のもとにさらされたリンダとはどうなるのか、などなど注目ポイント多数ですのでぜひご期待ください。

 つい先日、竹宮さんが“仕事をばりばり頑張る”誓いを立てましたので、今後は創作の火の玉となって書いてくれると思います。その火が絶えないよう応援よろしくお願いします!

 アスキー・メディアワークス 電撃文庫編集部 湯浅隆明

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