満島ひかり:日中国交正常化記念ドラマに“大陸の花嫁”役で主演 NHK「開拓者たち」

ドラマ「開拓者たち」の会見に出席した満島ひかりさん
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ドラマ「開拓者たち」の会見に出席した満島ひかりさん

 女優の満島ひかりさん(25)が12年からNHKBSプレミアムで放送予定のドキュメンタリードラマ「開拓者たち」で主演を演じることが20日発表された。満州事変以降、旧満州(現中国東北部)に移民した開拓団のひとつ「千振開拓団」の実話をベースにした物語で、口減らしのために開拓団員に“大陸の花嫁”として嫁ぐ主人公・ハツを演じる満島さんは「非常に緊張する作品の真ん中に立たせてもらって、自分を開拓していかなきゃいけない。自分の深い芯の部分からわき上がってくるもので芝居ができれば。大きな呼吸をするドラマになればいい」と話した。 

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 ドラマは、日中国交正常化40年と同局のBSプレミアム開始を記念して制作された。旧満州へ渡った4人のきょうだいが、敗戦とソ連侵攻によって、過酷な逃避行と避難生活を余儀なくされた後、日本に帰国し、栃木県の那須で新たな開拓に挑んだ姿を描く。NHKとNHKエンタープライズ、日中現代史を取り上げてきた番組制作会社「テムジン」が手がけたドキュメンタリーに創作を加え、番組制作会社「テレビマンユニオン」がドラマ化する。NHKが複数の制作会社と国内共同制作する番組としては、過去最大規模の番組という。

 満島さんはこの日、東京・渋谷のNHK放送センターであった会見に出席し、自身の役どころを「産婆となって街中の子供たちを取り上げ、街のお母さんみたいな存在になる。弱い側面もあってだんなさんに学ぶことも多い」と説明。「共演者とセッションして、生で芝居をして(役を)見つけていこうと思っている。ハツさんといると落ち着くよね、と言われるようにしたい」と抱負を語った。

 NHKエンタープライズの北川恵プロデューサーは「テムジンと旧満州のドキュメンタリーを手がけてきたが、(ドキュメンタリーで主となる)証言では心のひだなど、伝えられないものがある。情感の空白を埋めることはできないか」と考えて、ドラマ化するに至ったと説明した。

 会見にはハツを支える弟・史郎役の石田卓也さん(24)、開拓民を守るために軍への入隊を志願するもうひとりの弟・金次役の綾野剛さん(29)、ハツの妹で看護婦になる夢を持つ富枝役の山下リオさん(18)、ハツの夫・速男役の新井浩文さん(32)も登場した。

 撮影は、今月と11月に北海道で行われ、8月と10月に実際に開拓が行われた栃木・那須千振、9月に中国・天津などで予定している。放送は12年1月から全4回の予定。(毎日新聞デジタル)

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