クルム伊達公子:ウィンブルドン1回戦に登場 「感覚を取り戻しつつある」 WOWOWで生中継

ウィンブルドンテニスの女子シングルス1回戦に挑むクルム伊達公子選手 写真:Newscom/アフロ
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ウィンブルドンテニスの女子シングルス1回戦に挑むクルム伊達公子選手 写真:Newscom/アフロ

 ロンドンのウィンブルドンで20日に開幕したテニスのグランドスラム(4大大会)の一つ「ウィンブルドンテニス」(WOWOWでは7月3日まで連日生中継)の初日、女子シングルス1回戦にクルム伊達公子選手が出場する。復帰後3度目となる同大会に挑む伊達選手は、地元ワイルドカードのケイティ・オブライエン選手と対戦し、10年の全仏オープンテニス以来のグランドスラムでの勝利を目指す。伊達選手に、初戦への意気込みやグランドスラムで唯一、芝のサーフェス(コート面)を持つウィンブルドンでの勝負のポイントなどについて、話を聞いた。(毎日新聞デジタル) 

ウナギノボリ

 −−今の心境は?

 芝で試合をこなしてきたとはいえ、やはりウィンブルドンの芝を見ると、「今年もやっとウィンブルドンがきたな」と気持ちが高まってくるところもありますし、これだけ大きくて(125周年という)歴史ある雰囲気が漂っている会場を歩いていると、時間とともに気持ちが引き締まってきます。

 −−先日、出場したイギリス・バーミンガム(エイゴン・クラシック)とオランダ(ユニセフ・オープン女子)も芝での試合でしたが、振り返っていかがですか。

 高く弾むクレー(土)よりも、低く滑る芝の方がやはり自分にはいいな……という実感があります。クレーでは、「どうやったら感覚が戻るんだろう」というくらいまで、テニスの調子がどん底に落ちていました。芝に変わったと同時に少しずつ自分のテニスを取り戻しつつある段階に来ているのかな?と思います。まだまだ不安定ではありますが、少しずつ感覚を取り戻してきつつありますし、手応えもあるので、ウィンブルドンが楽しみになってきました。

 −−現役復帰して3年の今、テニスとどう向き合っていますか。

 基本的なスタンスとして、大きな大きなチャレンジであることに変わりはありません。当然、今のこのレベルになれば、なおさら大きなチャレンジになってきていることは間違いないし、相手にも研究されてきていることも実感します。その中で、自分でどこまでできるのか? これから先どこまでできるのか?ということも全く見えているわけではありません。今、目の前にある勝負ができる状況を、どんな結果であれ、どんなテニスであれ、楽しみながら続けられているのは間違いありません。だから、そのチャンスがある限りはコートに立っていたいし、場所が変わっても、相手が代わっても、状況が変わっても、自分の気持ちが続く限り、と思い続けています。

 −−対戦相手のオブライエン選手の印象は?

 グランドスラムの1回戦は、ずっとシード選手続きだったのですが、シード選手じゃない選手との対戦になって、ある意味驚きの方が大きかったりしますね。グランドスラムは、特別な場所で、1回勝つのと負けるのは大きな違いがあるので、選手の思いがプレーにも出てきます。どんな相手であっても、地元の力もありますし、当然芝で練習する機会も私たちよりあるでしょう。いくらランキングが下で、地元ワイルドカードとはいえ、気持ちを引き締めて自分のプレーをすることだけ。とにかくベストパフォーマンスでプレーすることに全力を注ぎたいと思います。

 −−何が勝負のポイントになると思いますか?

 芝は、スピードよりもファーストサービスの確率を上げることが主導権を握る大きなポイントになりますし、イレギュラーも多いし、ウィンブルドンは、天気が変わることが多い、試合の中でのゲームの流れを逃さず、迷わず、しっかりプレーすることが大事になると思います。

 *……伊達選手が出場する「ウィンブルドンテニス」を20日~7月3日の大会期間中、WOWOWが連日生中継(ミドルサンデーを除く)。男女シングルス準々決勝が行われる大会8日目、9日目は「センターコート」「NO1コート」の試合を2チャンネル同時生中継する。

 ◇大会第1日

 20日午後8時40分~深夜0時(デジタル193ch)生中継・女子シングルス1回戦「ケイティ・オブライエン(英国)対クルム伊達 公子(日本)」、男子シングルス1回戦「ラファエル・ナダル(スペイン)対マイケル・ラッセル(アメリカ)」※深夜0時からBS-5ch/191chに切り替わる

 20日深夜0時~午前6時(BS-5ch/デジタル191ch)生中継・男子シングルス1回戦「ラファエル・ナダル(スペイン)対マイケル・ラッセル(アメリカ)」、女子シングルス1回戦「森田 あゆみ(日本)対タミラ・パスゼック(オーストリア)」

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