俳優の織田裕二さん演じる外交官・黒田康作の映画第2弾「アンダルシア 女神の報復」(西谷弘監督)が25日、封切られる。09年公開の映画「アマルフィ 女神の報酬」は36億円を超える興行収入を記録。それと前後するように連作短編「アマルフィ ビギンズ」が携帯動画として配信され、続く11年1月からテレビドラマ化、黒田康作はすっかり存在感を勝ち得たようだ。
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今作では、研修生だった戸田恵梨香さんふんする安達香苗が晴れて外交官デビューを果たし、福山雅治さん演じるフリージャーナリスト・佐伯章悟の出番が増え、テレビシリーズでおなじみの鹿賀丈史さん演じる黒田の上司・安藤庸介も顔を出すほか、黒木メイサさん、伊藤英明さんが主要キャストとして登場する。
スペイン北部に隣接するアンドラ公国で日本人投資家殺人事件が起きた。遺体の第一発見者で何かにおびえる銀行員・新藤結花(黒木さん)を保護することになった黒田が、インターポール捜査官・神足誠(伊藤さん)と捜査をめぐって対立しながら、事件の裏に隠された真相を究明していくというストーリーだ。
舞台は、前作のイタリアからスペインへ。バルセロナを中心にアンダルシア地方まで足を延ばす。世界文化遺産に指定されている教会堂「サグラダ・ファミリア」を空撮でとらえるなどぜいたくな撮影は健在で、バルセロナ市内でのカーアクションは、交差点を丸ごと封鎖して撮影に4日費やしたというだけあって前作以上の迫力がある。
ストーリーに目を転じれば、神足の素顔が最後までつかめず、その神足と黒田の誇りをかけてのぶつかり合いにドキドキさせられる。さらに、これまで眉間(みけん)にしわをよせるばかりで多くを語らなかった黒田が、うたた寝する結花に肩を貸したり、ワインを酌み交わしながら彼女に温かい言葉をかけたりと人間らしい一面を見せる。おそらくシリーズ中、初めて描かれる黒田のそんな面を引き出す結花とは一体どんな女性なのか? そのあたりにも注目だ。25日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
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