渡る世間は鬼ばかり:きょう最終回 眞が結婚 姑・キミも帰国で大団円? 

「渡る世間は鬼ばかり」の1シーン=TBS提供
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「渡る世間は鬼ばかり」の1シーン=TBS提供

 90年秋にスタートした長寿ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」第10シリーズ(TBS系)が29日午後9時に最終回を放送する。第1シリーズから数えて通算500回(単発番組を含む)記念の放送となる最終回は、えなりかずきさん演じる小島家の長男・眞が結婚するほか、アメリカに住んでいた赤木春恵さん演じる姑(しゅうとめ)のキミと、上戸彩さん演じる孫娘の加奈も登場し、にぎやかな展開になりそうだ。

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 「渡る世間は鬼ばかり」は、食事処「おかくら」を経営する岡倉大吉(宇津井健さん)と5人の娘の物語。泉ピン子さん、長山藍子さん、中田喜子さん、野村真美さん、藤田朋子さんの5人姉妹とえなりさんらおなじみのキャストが20年間演じ続け、幅広い世代から支持を得た。娘たちの結婚、家庭問題など暮らしぶりを追いながら、それぞれの世代が抱える問題や悩みを描き、家族とは?について問いかけてきた。シリーズ途中で、岡倉夫妻役の藤岡琢也さんと山岡久乃さんが死去し、大吉役は宇津井さんが引き継いだ。第9シリーズまでの視聴率は平均21.3%という驚異的な記録を残している。

 最終回は、勇(角野卓造さん)の母・キミ(赤木さん)がアメリカから帰国することになった。五月(泉さん)はキミが使う部屋をリフォームしようと勇と相談する。たたみをフローリングにし、ベッドや家具まで買いそろえるという大規模な改装に、何も聞かされていない愛(吉村涼さん)は、「幸楽」からはその代金は払えないと猛反発するが、勇は愛に有無を言わせない。やがて、久子(沢田雅美さん)の娘・加奈(上戸さん)に付き添われてキミが日本に帰ってきた。加奈はキミの部屋を見るなり、せますぎてかわいそうだと言い出した。久子は自分たちのマンションを見てからどちらにするか決めようと提案する。そのころ、眞(えなりさん)は披露宴の招待状を持って弥生(長山藍子さん)、文子(中田喜子さん)、葉子(野村真美さん)、長子(藤田朋子さん)の家を訪ねていた……というストーリー。

 第7シリーズ(04年4月~05年3月)の最終回以来6年半ぶりに登場する姑・キミと、第8シリーズ(06年4月~07年3月)の最終回以来4年半ぶりに登場する加奈が、眞の結婚問題にどうかかわってくるのだろうか。脚本を手がける橋田壽賀子さんは母親のような気持ちで眞の結婚について考えたという部分が最大の見どころ。「眞を結婚させちゃうとドラマが本当に終わる気がする」と、橋田さんが最後までこだわり続けていただけに、どのような形で描かれるのかに注目だ。

 物語以外では、「日本の言葉の意味をもう一度思い出させる気がする」と石井ふく子プロデューサーも絶賛した各出演者のせりふにも注目したい。橋田さんはせりふについて「時代離れしていることを承知して、あえて言葉を崩さないで書いていました。こういう言葉を使ってほしいと思って、理想形で書いている。特に敬語を大事にしました」といい、キャストには「長いせりふを書いてごめんなさい。何でも書いちゃうので、気の毒なのは俳優さん。みんな長いとはいっても嫌がらず、間違えないで覚えていただいた」と出演者への長年の感謝の思いを語っている。最終回は29日午後9時~同10時48分の2時間スペシャルとなる。(毎日新聞デジタル)

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