俳優の生田斗真さんが光源氏役で主演する映画「源氏物語 千年の謎」(鶴橋康夫監督)で、女優の田中麗奈さんが演じる六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)の姿がこのほど、公開された。六条御息所は、源氏に恋をし、嫉妬から“生き霊”となってその正妻や愛人を殺してしまう人物で、公開された画像では田中さん演じる六条御息所がある女性の枕元に覆いかぶさっている様子が映し出されている。田中さんは同役について「(メークは)おぞましいのですが、アジアンテイストを取り入れたモード感が入っているところが新しいと思うし、個人的にも好き」とコメントしている。
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映画は、脚本も担当する高山由紀子さんの「源氏物語 悲しみの皇子」(角川書店)が原作。「物語の中の光源氏の世界」と「物語を書いた紫式部の世界」が入り交じり、その間を陰陽師(おんみょうじ)の安倍晴明が行き来する奇想天外な「スペクタクル源氏物語絵巻」を、映画「愛の流刑地」(06年)の鶴橋康夫監督が描く。満たされぬ愛に悩む紫式部を女優の中谷美紀さん、藤原道長を俳優の東山紀之さん、光源氏の亡き母・桐壺と、うり二つの義母・藤壺を真木よう子さん、正妻・葵の上を多部未華子さん、夕顔の君を芦名星さんが演じる。
同作の衣装デザインは「北の零年」(04年)、「GANTZ」(10年)、「さや侍」(11年)など多数の映画を手がける宮本まさ江さんのオリジナル。六条御息所の衣装は、憎んだ女性たちをじわじわと追い込んで殺していくという六条御息所の思いをクモの刺しゅうで表現した。
田中さんは、同役を演じるにあたって「まずは過去の源氏物語の映画、マンガ、原作などの資料を見たり読んだりして、今までどのように表現されてきたのか、どんな女性なのか探りました。それからただ苦しい恋をしてしまった女性の一人というイメージで演じた」という。なかでも林真理子さんの著作「六条御息所 源氏がたり」が「特に興味深かった」とコメント。今作でワイヤロープを使った撮影にも挑戦し、緊張感あるシーンがほとんどを占めたといい、「集中力を切れないようにすることがちょっと難しかった」と撮影を振り返っている。映画は12月10日に全国公開される。(毎日新聞デジタル)
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