仲代達矢:新人・高杉真宙に脱俳優のススメ? 倉本聰のWOWOWドラマ「學」会見

ドラマ「倉本聰『學』」の制作発表会見に出席した仲代達矢さん(右)と高杉真宙さん
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ドラマ「倉本聰『學』」の制作発表会見に出席した仲代達矢さん(右)と高杉真宙さん

 俳優の仲代達矢さん(78)が21日、WOWOW開局20周年番組として12年元日に放送されるドラマWスペシャル「倉本聰『學』」の東京都内での制作発表会見に出席。新人俳優の高杉真宙さん(15)演じる少年の祖父を演じた仲代さんは、「あんまり俳優なんて商売やらない方がいい。60年間俳優やってて、変な商売だと思ってますから。役者なんて非常に不安定。ちゃんと勉強して大学行って、幸せをつかんでさ、子供2人くらい生んで、定年を迎えてさ……そういう生活もあるぜ」と冗談交じりに“脱俳優”の道を説き、会場の笑いを誘った。

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 「學」は、カナダの大自然を舞台に、少年と祖父の命の物語を描いたドラマで、「北の国から」など数々の名作を手がけてきた倉本聰さんが92年に執筆した作品を映像化。ニューヨーク在住のエリート商社マンを両親に持ち、東京で1人暮らしするパソコンだけが友だちの13歳の少年・學(高杉さん)が、パソコンを勝手にいじった近所の4歳の少女に激高し、思わず突き飛ばし、死なせてしまう。事件は大きく報道され、社会的な問題となり、両親は自殺。元南極越冬隊員の祖父・信一(仲代さん)は、一切の感情にふたをするように言葉を発しなくなった學を引き取り、自らの命をかけて學を再生させようと、カナダの険しいロッキー山脈へとともに旅立つ……という物語。八千草薫さん、勝村政信さんらも出演する。

 倉本さんは「20年くらい前に書いた作品で、2度ほどやりかけてつぶれていたんですが、改めてやることになった。ちょうど『北の国から』を書いていたんですが、『北の国から』のネガティブバージョンというか、違った視点から若者のことを書いてみたかったんです。“酒鬼薔薇”の事件もありましたし、若者がどんどん崩壊していく気がしていた。改めてドラマ化の話をもらって、今の時代に逆に合っちゃったのかなと、喜んでやることになった。とてもいいメンバーがそろったので期待しています」とコメント。仲代さんは「なんでこんなにすてきな作品が20年もテレビ化されなかったのか不思議。この役を演じられてうれしかった」と語っていた。

 会見は、東京・赤坂のカナダ大使館で行われ、仲代さん、高杉さん、倉本さん、八千草さん、雨宮望監督が出席。レセプションパーティーも行われた。ドラマは、WOWOWプライムで12年1月1日午後8時から放送予定。(毎日新聞デジタル)

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