池脇千鶴:「ひと言の裏に10の言葉」に高岡早紀と女心で共感

「タイトロープの女」の会見に登場した池脇千鶴さん(左)、高岡早紀さん
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「タイトロープの女」の会見に登場した池脇千鶴さん(左)、高岡早紀さん

 女優の池脇千鶴さんが13日、NHK放送センター(東京都渋谷区)で行われた主演ドラマ「タイトロープの女」の第1話試写会後の会見に、共演の高岡早紀さん、小澤征悦さんと出席。脚本を手がけた金子ありささんが「女性はひと言発した裏に、10の言葉を持っている」と話すと、高岡さんは「(男性には)察してくれってことですよね。こんなに言いたいことがあるんですけれど、言葉はこれだっただけ。そうじゃない思いをしっかりとくんでほしい」とうなずき、池脇さんは「女の人は強いぞってことです。縁の下の力持ちは男でもできる。いろんな感情をくみ取っていただいて、皆さんの私生活に生かしてもらえれば」と男性に向けてPRした。

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 ドラマは、大阪のワイヤ工場が舞台。“アラサー”で“お嬢様育ち”の十倉由梨(池脇さん)が、亡くなった父の元愛人で再婚相手の恭子(高岡さん)とぶつかり合いながら、8億円の負債を抱えた工場の再生をかけて奮闘する物語。第1話は、東京で売れないピアニストをしている由梨は、父の訃報に8年ぶりに芦屋の実家を訪れた。喪主を務める父の愛人で、今は由梨の継母である恭子にいら立つ由梨だが、遺言には父が創業した会社「十倉ワイヤー」の株券を由梨に残すと書かれており、現社長の小野田(笹野高史さん)から、父の思いをくんでやるべきだと言われた由梨だが……というストーリー。

 池脇さんは「まだ誰とも会っていないなか、怒って泣く演技が続いて、大変でしたね……。早く思いっきり笑いたいものです」と苦笑しながら、第1話を振り返り、池脇さんの継母を演じる高岡さんは「台本が複雑で読解するのが難しい。一度読んだだけでは分からないですが、それで正解なんだなと思った。意外と人生って思うようにいかない。綱渡りの先にはなにがあるか分からない」と演技の苦労を語った。工場再生に関わる税理士・永沢吉行役の小澤さんは「ほとんどがカメラマンの手持ち撮影で、画面が常にちょっと揺れている。作品を見ていると、非常に役者の心情に合っている。すごく繊細な作品です」と見どころを語った。

 「タイトロープ」とは、綱渡りで使うロープのことで、海辺潔チーフプロデューサーは「憎しみの対象である恭子さんとの関係と、会社との関係を、由梨がどう紡いでいくか。じっくりと感情を追いかけていく作品です。“イタイ”2人がどのようになっていくか楽しんでいただければ」と語った。池脇さんは「(1話では)まだ由梨のばかさ加減が出ていない。これからもっと『ああ、この子は大変だ、未熟すぎる、甘すぎる』と、どんどんいら立ちが出てくるかもしれませんが、本質を見いだして新しい家族ができあがるさまが描かれている。ハッピーエンドになるんじゃないかなと思います」と笑顔でアピールしていた。

 ドラマは24日からドラマ10で毎週火曜午後10時放送。全6回。(毎日新聞デジタル)

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