渡部篤郎:震災下の河北新報の奮闘と苦悩描くドラマに主演

ドラマ「明日をあきらめない…がれきの中の新聞社」で主演する渡部篤郎さん=テレビ東京提供
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ドラマ「明日をあきらめない…がれきの中の新聞社」で主演する渡部篤郎さん=テレビ東京提供

 東日本大震災で被災しながらも新聞を刷り続けた東北のブロック紙、河北新報社を題材にしたドラマ「『明日をあきらめない…がれきの中の新聞社』~河北新報のいちばん長い日~」(テレビ東京系)が俳優の渡部篤郎さん主演で放送されることが明らかになった。武田報道部長を演じる渡部さんは、ドラマを通じて一番驚いたことが「新聞が一番の救援物資だった」という現地の人の声だったといい、「昨年の3月11日からの出来事や皆さんの思いを我々の体を通して伝えなければ、ということで精いっぱいであります」と意気込んでいる。

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 ドラマは、河北新報社の震災からの日々を記したノンフィクション「河北新報のいちばん長い日 震災下の地元紙」(河北新報社)が原作。ライフラインの寸断、通信網の壊滅などあまたの困難に見舞われながらも、「被災者に寄り添う」をモットーに、地元紙ならではの視点で新聞を作り続けた地元紙の奮闘と苦悩を描く。元NHK報道記者でジャーナリストの池上彰さんがドラマの前後に登場し、背景を説明する。渡部さんのほか、小池栄子さん、斉藤由貴さん、鶴見辰吾さん、田中要次さん、長谷川朝晴さん、戸次重幸さん、西岡徳馬さん、渡辺いっけいさん、宇梶剛士さんらが出演する。

 11年3月11日午後2時40分ごろ、仙台にある河北新報社の本社で報道部長の武田真一(渡部さん)は翌日の朝刊のネタに思いを巡らせていた。午後2時46分、東日本大震災が発生。避難放送が流れる中、武田はすぐに記者たちの安否を確認するため電話を取り、受話器を握り続ける。そして、地元で起きたかつてないほどの災害を伝えなければならない、と武田たち報道部は号外と朝刊の準備を始めるが……というストーリー。

 渡部さんは「武田さんたちにとって新聞を作ることが使命だとしたら、私は演じることが使命ですから、その思いでこの作品に参加させていただきました」と話し「(東日本大震災は)日本にとって非常に大きな出来事で、それもわずか1年前のこと。皆さんそれぞれに思いがあるだろうし、もっともっとつらい思いをされている方がまだまだいらっしゃる現状があります。その一部としてこのようなこともあったんだ、ということで見ていただければと思います」とコメントを寄せている。

 ドラマはテレビ東京系で、3月4日午後7時54分~9時48分放送。(毎日新聞デジタル)

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