イランの家庭のキッチンをのぞくドキュメンタリー作品「イラン式料理本」が15日に公開された。主婦歴40年の監督の母や監督の妻、新婚の主婦……イランの女性が料理を作りながら語る映像。それだけなのに、世代の違い、家族のドラマ、イラン社会が映し出されていて観客を飽きさせない。
あなたにオススメ
「鬼滅の刃」 「無限城編」3つのポイント
監督の母親はラマダン(絶食期間のある9月)の後に食べる料理を用意中。妻は監督の友人をシチューでもてなす。妹は慣れない手つきでナスの煮込みをつくる。母の友人は10代で結婚。ピラフ作りにこだわりがある。義母は伝統料理を手間ひまかけて作っている。友人の母親は9歳で結婚し、もうすぐ100歳を迎える。大家族のためにせっせと働く主婦たち……。大勢で料理を囲むが、片付けは女の仕事。カメラは定点観測のように主婦を映していく……。
イラン映画では料理が出てくるシーンがよくある。イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督の最新作「ライク・サムワン・イン・ラブ」でも、舞台は日本だが、人をもてなす装置として、料理が印象的に登場していた。料理はコミュニケーションツールであり、作る人の思いがこもるものでもある。年配の主婦は、たくさんのスパイスを使って何時間もキッチンに立ち料理を作る。だが、監督の妻のシチューは缶詰! 撮られていることが分かっているのだから、もう少しはマシなものを……と思うが、これも演出なのか? 女性の社会進出とともに、家庭料理も簡素なものになっていくのは、どの先進国も同じ事情だ。家事の大変さと楽しさも万国共通だろう。主婦の仕事に並々ならぬ思いを持っていそうな義母からは、姑(しゅうとめ)と何十年もかけて積み上げた家族関係が透けて見える。「絶対に手でかき混ぜる」という信念で、「こんな料理があるんだ!」と思わせる伝統の料理を作り上げている。15日から岩波ホール(東京都千代田区)ほか全国で順次公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
俳優でフィギュアスケーターの本田望結さんが、2025年初夏に公開予定の映画「きさらぎ駅 Re:」(永江二朗監督)で主演を務めることが1月8日、明らかになった。同映画は2022年に…
1月6日に発表された3~5日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)によると、人間の細胞を擬人化したキャラクターが登場する清水茜さんの人気マンガを実写化した「はたらく細胞」(武…
1980~1990年代に人気を博し、何度も映像化されてきた田中宏さんの不良マンガ「BADBOYS」が映画化され、5月30日に公開されることが明らかになった。主人公の桐木司を演じる…
人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ(集英社)の荒木飛呂彦さん原作、高橋一生さん主演の映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」が5月23日に公開されることが、明らかになった。邦画…
米倉涼子さん主演の映画「劇場版ドクターX FINAL」(田村直己監督)が12月6日~1月5日の公開31日間で、観客動員数201万人、興行収入27億円を突破したことが分かった。