寺島しのぶ:故・若松孝二監督への思い語る 「子どもを見せられなかったのが残念」

「千年の愉楽」の先行上映会に登場した寺島しのぶさん
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「千年の愉楽」の先行上映会に登場した寺島しのぶさん

 女優の寺島しのぶさんが17日、テアトル新宿(東京都新宿区)で開催された主演映画「千年の愉楽」(若松孝二監督)の先行上映会に出席し、上映前に取材に応じた。寺島さんは、昨年10月に逝去した若松監督の遺作となった同作への思いを「母になれたのがこの作品のあとで、監督に自分の子どもを見せられなかったのが残念。この場に監督がいらっしゃらないのが信じられない」と目を潤ませた。

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 また、寺島さんは「(監督は)オンリーワンですよね。ドキュメントを撮られているようで、役者はドキドキしていた。凝縮した時間を過ごさせていただいた。学んだことは箇条書きにしていえない」と話し「監督の優しい部分がいっぱいつまっている」と映画をアピールした。

 「千年の愉楽」は中上健次の同名小説が原作。“路地”に生きる美しい男たちを見守ってきた産婆・オリュウノオバ(寺島さん)を通して生の不条理さや生々しさを描く。寺島さんのほか、高良健吾さん、染谷将太さん、井浦新さん、佐野史郎さん、高岡蒼佑さんらが出演。3月9日公開。

 上映会には、佐野さんや井浦さん、高岡さんらも登場。佐野さんは、若松監督について「監督がいないのがさびしい。長い付き合いで、32年くらいになる。公私共に一番長くお付き合いさせていただいた。教わったことはものすごく大きい」と思いをはせていた。(毎日新聞デジタル)

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