WOWOWは、毎週金曜午後10時に「ノンフィクションW」枠を設け、オリジナルのドキュメンタリー番組を放送中だ。この枠では、見る人を新しい世界へと誘うフルハイビジョンの“ノンフィクションエンターテインメント”番組をWOWOWプライムで毎週、テーマを変えて放送している。2月8日に放送される「ヘプバーンが本当に伝えたかったこと~妖精はなぜ銀幕を去ったのか~」を担当したWOWOW制作部の小林慶吾プロデューサーに番組の魅力を聞いた。
ウナギノボリ
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−−番組の概要と魅力とは?
没後20年、今もなお世界中から大きな支持を得続けるオードリー・ヘプバーンさんが銀幕を去った理由を番組で考察してみたいと思っています。ありがちな、女優として全盛を極めた時代の写真や映像でつなぐ“薄い”番組ではなく、今まであまり取り上げられることのなかった彼女の晩年を中心に、取材などによって彼女の考え方や生き方を浮き彫りにできたらいいなと考えています。おそらく彼女の晩年を中心につむぐドキュメンタリー番組は世界初なのではないでしょうか(世界中の過去のドキュメンタリーをすべて調べたわけではないけれど)。
−−今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?
WOWOWはエンターテインメントコンテンツの放送局です。いわずもがな映画はその中でも大変重要な基幹ジャンル。この(没後20年という)メモリアルイヤーは、一つのタイミングだろうと思い、企画立案しました。
−−番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?
ヘプバーンさんが最も信頼し、公私ともに親交の深かったコーディネーター・加藤タキさんの全面的な協力を得られたことは番組としてはかなり大きかったと思っています。オードリーさんの親友だった加藤さんの働きかけということもあり、最愛のパートナーであったロバート・ウォルダースさんや息子さんのルカ・ドッティさんも、快く、そしてかなり深い部分までの取材に応じていただけましたし、ユニセフの協力も得ることができました。
−−番組の見どころを教えてください。
最愛のパートナーであるウォルダースさんや御子息のドッティさん、親友の加藤さんのインタビュー。また、その方々が今、彼女が静かに眠るお墓に、没後20年の命日、彼女が大好きだった花を供えに出向きます。
映画の名シーンで彼女の女優としての功績を回顧するのではなく、彼女とともに人生を過ごし、その生き方、生きざま、考え方を良く知る方々が語る“人間、オードリー・ヘプバーン”に触れられる番組になると思います。
−−視聴者へ一言お願いします。
ヘプバーンのお墓は、意外にも普通の田舎にある市営墓地です。そこで眠ることを彼女自身が希望しました。アクセサリー類はほとんど身につけず、ファッションの趣味も極めてシンプル、またいわゆる「ハリウッドの大女優」という言葉からは想像できないくらい質素な生活と、驚くほど低姿勢で周囲への思いやりにあふれた性格。
「銀幕の妖精」と称される彼女ですが、没後20年たっても世界中を魅了し続ける彼女の美しさは、間違いなく内面からくるもの、人間的な美しさが外にあふれ出て光り輝いたものなのだと、取材のたびに、彼女を知るたびに確信が深まっています。彼女の人生や生きざまのすべてを語るにはあまりに短い時間ですが、その彼女の人間的な美しさが少しでも番組で表現できたら、見ていただく方々に感じてもらえたらうれしいと思っています。
WOWOW 制作部 プロデューサー 小林慶吾
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