人気グループ「SMAP」の稲垣吾郎さんが、映画版「おしん」でおしんの父親の谷村作造役で出演することが27日、明らかになった。これまではエリート役などスマートな役が多かった稲垣さんだが、今回は無精ひげに短髪という今まで見せたことのない外見で撮影に挑んだといい、「無精ひげ、日焼けメーク、初めての方言、貧しい設定など、すべてが初めてのチャレンジ。特に髪形は自ら提案している」と語り、「がらっとビジュアルを変えた方が作品世界にお客さんを引き込むことができる。僕も普段の自分を忘れて役に没頭できるのでやりやすい」と役への思いを語っていた。
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「おしん」は、脚本家の橋田壽賀子さんが原作のテレビドラマ。NHK朝の連続テレビ小説で83年から1年間(全297話)放送され、同年11月12日の放送で記録した平均視聴率62.9%はテレビドラマ過去最高、期間平均視聴率も52.6%を記録。約100年前、山形県の寒村に生まれ、苦難を強いられても決して負けることなく生きる女性・おしんを描き、世界86の国と地域でも放送されるなど人気を集めた。
映画版では、おしんの少女時代に焦点を当てる。主人公の谷村しん役には、約2500人の中から選ばれた宮崎県出身の新人、濱田ここねちゃん、テレビ版で泉ピン子さんが務めたおしんの母・ふじ役は女優の上戸彩さんが演じる。泉さんや岸本加代子さん、ガッツ石松さんらも出演する。
映画は、極寒の山形で撮影したといい、ドラマでは伊東四朗さんが演じた作造を担当する稲垣さんは、一家の大黒柱として、おしんやふじに対してきつくあたるシーンや、奉公先から勝手に戻ったおしんに対して厳しく叱責するシーンなどに挑戦。ここねちゃんは熱演する稲垣さんに「普段のSMAPの稲垣さんと違ってすごい迫力」と話していた。
一方、稲垣さんはここねちゃんとの共演に「撮影で衣装を着てメーキャップをして現場にいるここねちゃんの姿を見たら、おしんそのもの」と評価し、「過酷な状況下の撮影で一生懸命頑張ってるここねちゃんの姿は見ると胸がしめつけられる思いで、僕らも初心に戻って頑張らなきゃという気持ちにさせてくれるし、小さいけど座組みの座長で太陽みたいな存在」と語っていた。
また、上戸さんとの夫婦役について、稲垣さんは10年放送のドラマ「流れ星」(フジテレビ系)で兄弟役を演じていることから、「何か縁があるのかな」といい、「今回彼女は母親役。この時代にも不思議とはまっていて、新しい上戸さんが見られると思う」と語っていた。映画は10月12日公開予定。(毎日新聞デジタル)
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