オーストラリアの大自然の中に暮らす、大黒柱を失った妻と幼い子どもたちの一家の喪失と再生を描く「パパの木」(ジュリー・ベルトゥチェリ監督)が公開中だ。母親役をいまだキュートなシャルロット・ゲンズブールさんが演じ、娘役を7歳の豪州の新星、モルガナ・デイビスちゃんが表情豊かに演じている。
あなたにオススメ
解説:ハサウェイと宇宙世紀 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」までの軌跡
ドーン(ゲンズブールさん)とピーター(マートン・ソーカスさん)は庭に大きなイチジクの木がある家で子どもたち4人と暮らしている。ある日、8歳の娘シモーン(デイビスちゃん)を乗せて車を運転していたピーターが、突然の心臓発作に見舞われ亡くなってしまう。車はそのままイチジクの木にぶつかった。愛する夫を亡くしたドーンは失意のため日常生活もままならなくなる。長男はアルバイトを始めた。イチジクの木にパパがいると思い、話しかけるシモーン。娘に影響されてやがてドーンは心の落ち着きを取り戻し、働きに出始める……という展開。
この映画は、亡くなった父親という見えない存在が主人公なのかもしれない。庭に生えるイチジクの大木に父親の魂を感じる幼いシモーン。大切な人を亡くした喪失感からしばらく動けなくなったものの、幼い娘のように空想に逃げ込む余裕もなく、母親ドーンは働きに出なくてはならない。しかし、母親に女性としての姿を見たシモーンは、ほかの兄弟とは違う態度をとり、頑なになっていく。この娘の描き方がとても繊細で、見ている最中に、母よりも娘の描写が多い方が映画としてまとまるような気がするほど、シモーンが鮮やかに印象を残していることに驚く。死も災害も誰のせいでもないが、なんて心が苦しいのだろう。なぜ、困難は次々にやってくるのだろうか。そんな思いで見続けながらも、幸せを見いだせるラストシーンが秀逸だ。シネスイッチ銀座(東京都中央区)ほか全国で順次公開中。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
キョーコ=出版社・新聞社勤務後、闘病をきっかけに単館映画館通いの20代を思い出し、趣味の映画を見まくろうと決心。映画紹介や人物インタビューを中心に活動するライター業のほか、ときどき保育士としてとぼとぼ歩き中。
「週刊少年マガジン」(講談社)で連載中の人気サッカーマンガが原作の実写映画「ブルーロック」(瀧悠輔監督)が、8月7日に公開されることが分かった。同作は、日本をワールドカップ優勝に…
毎年200万人以上が訪れる北海道の冬の祭典「第76回さっぽろ雪まつり」が2月4日に開幕した(会期は2月11日まで)。大通り会場10丁目には大雪像「帰ってきた白銀のスター・ウォーズ…
俳優の浜辺美波さんが2月6日、東京都内で行われた映画「ほどなく、お別れです」(三木孝浩監督)の初日舞台あいさつに登壇。共にダブル主演を務める人気グループ「Snow Man」の目黒…
ディズニー&ピクサー最新アニメーション映画「私がビーバーになる時」(原題:Hoppers、ダニエル・チョン監督、3月13日公開)の日本版本予告とキュートなビーバーズの登場シーンを…
俳優の山時聡真さんと菅野美穂さんがダブル主演する映画「90メートル」(3月27日公開、中川駿監督・脚本)の主題歌に、人気ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」の大森元貴…